中国税関総署は23日、10月の北朝鮮との貿易総額が3億3,490万ドルとなり、今年の2月以来、8カ月ぶりの低い水準となったことを発表した。北朝鮮からの輸入は、ここ数年で最低水準まで落ち込んでいる。国連・安全保障理事会の強力な制裁の実行により、同国との貿易が実際に大きく縮小していることが数字として示された。
国連安理理の最新の制裁は9月5日に有効になったため、10月が制裁の効果をフルに反映した最初の月となる。同制裁では、各国が北朝鮮から石炭、鉄鉱石、鉛、海産物等を輸入することを全面的に禁じている。
中国の10月の北朝鮮との貿易総額3億3,490万ドルは、前月対比で約20%減少し、1年前の5億2,520万ドルから2億ドル近くも減少した。輸入額を見ると、10月は9,075万ドルで、9月の1億4,580万ドルから大きく減少し、2014年1月以来の低い水準だった。...
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国連安理理の最新の制裁は9月5日に有効になったため、10月が制裁の効果をフルに反映した最初の月となる。同制裁では、各国が北朝鮮から石炭、鉄鉱石、鉛、海産物等を輸入することを全面的に禁じている。
中国の10月の北朝鮮との貿易総額3億3,490万ドルは、前月対比で約20%減少し、1年前の5億2,520万ドルから2億ドル近くも減少した。輸入額を見ると、10月は9,075万ドルで、9月の1億4,580万ドルから大きく減少し、2014年1月以来の低い水準だった。輸出については、10月は2億4,420万ドルで、前月は2億6,640万ドル、前年同月は2億8,690万ドルだった。
今年の両国間の貿易は停滞しているが、特に中国が2月に北朝鮮からの石炭の輸入を禁止して以来、その傾向が顕著になっており、主要な貿易相手国に対し、重要産品を輸出できない北朝鮮への打撃は大きい。直近の制裁は、7月に行われた2回の弾道ミサイル発射実験後に科されたが、国連はこれにより、北朝鮮の年間輸出額約30億ドルの内、3分の1が失われることになると見積もっている。
トランプ米大統領は、習近平国家主席に対し、北朝鮮への圧力を強化するよう、強く働きかけており、石油の輸出禁止や金融制裁などを求めている。今回明らかになったデータは、北朝鮮の核・ミサイル開発計画を抑制しようとする国連の制裁を、中国が厳しく履行すると強調している立場を実際に表したものと言える。商品別の統計など、より詳細なデータが24日に発表される予定であり、注目したい。
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