この事実は、フランス放射線防護原子力安全研究所が11月9日に発表した、9月の最終週に、ロシアかカザフスタンでの核施設からある放射性物質の漏洩によって出来た核物質に汚染された雲が欧州東部(イタリアやフランス南部)で観測されたとのレポートによってほぼ裏付けられている。
但し、ロシア気象庁は放射性物質を検出したことは認めているが、発生源の所在は明らかにしていない。
実は、ウラル山脈南部には、ロシアの国営企業であるロスアトム社(旧ロシア原子力庁)が所有しているアヤーク核技術施設がある。...
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この事実は、フランス放射線防護原子力安全研究所が11月9日に発表した、9月の最終週に、ロシアかカザフスタンでの核施設からある放射性物質の漏洩によって出来た核物質に汚染された雲が欧州東部(イタリアやフランス南部)で観測されたとのレポートによってほぼ裏付けられている。
但し、ロシア気象庁は放射性物質を検出したことは認めているが、発生源の所在は明らかにしていない。
実は、ウラル山脈南部には、ロシアの国営企業であるロスアトム社(旧ロシア原子力庁)が所有しているアヤーク核技術施設がある。
この施設内には、原子炉や核再処理工場、放射性廃棄物の保管施設等がある。
一方、ロスアトム社は放射性物質の漏洩をきっぱりと否定しており、かつ所有するすべての核施設からルテニウムは排出していないと断言している。
しかしながら、ロシア気象庁のレポートではマヤーク核技術施設付近で高濃度の放射性物質が検出されたと記されている。
ロシアは、過去に起きた放射能関連事故においてもその事実を一切公表していない。
例えば、1957年のマヤーク核技術施設での事故は当時のソ連の科学者によって偶然発覚、1986年に発生したチェルノブイリ事故では最初に警報を発したのはスウェーデン当局であった。
一方、ルテニウム106にはガンの発生リスクを高める健康リスクがあり、周辺地域の住民の健康への悪影響が懸念される。
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