中国では、人工知能(AI)ロボットが世界で初めて国家医師試験に合格した。このAIロボットは、暁医(シャオイー)と呼ばれ、中国のトップレベルの音声認識技術開発会社「iflytek」社と中国の清華大学が共同で開発したものである。
暁医(シャオイー)は、2016年6月から百万近くの医学画像や53冊の医学専門書、2百万の診断記録、40万の医学関連文献・研究レポートを学習してきた。
そして、2017年8月の本番の筆記試験に臨み、見事合格したのである。
しかも、獲得した点数も600点満点中、456点と合格ラインの360点を大きく上回る好成績(全国53万人の受験者では中の上程度の出来)であった。各150分間の試験問題を、それぞれ20分足らずで解き終えてしまった。...
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暁医(シャオイー)は、2016年6月から百万近くの医学画像や53冊の医学専門書、2百万の診断記録、40万の医学関連文献・研究レポートを学習してきた。
そして、2017年8月の本番の筆記試験に臨み、見事合格したのである。
しかも、獲得した点数も600点満点中、456点と合格ラインの360点を大きく上回る好成績(全国53万人の受験者では中の上程度の出来)であった。各150分間の試験問題を、それぞれ20分足らずで解き終えてしまった。まさに、驚くべき出来事である。
共同研究所の主任は、単に膨大な記憶力に依存しているAIロボットが合格したにすぎないと批判する人たちに対して、「この国家医師試験の出題内容は毎年変わっており、その批判は道理に合っていない。」と説明した。
また、このプロジェクトのある幹部は「しかしながら、AIロボットが人間の医師に取って代わるようなことはない。医療の現場では予期せぬ事がしばしば発生し、AIロボットは持っている知識を柔軟に使うことができない。」と付け加えた。
その一方で、AIロボットは、2018年3月から中国全土で医学教育及び医療トレーニングや医療診断において医師の助手として活躍する予定である。
これにより、医療診断の正確性の向上や治療時間の短縮につながり、医師の補助機能を果たすものと期待される。
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