現在、米国と中国は極超兵器開発で競い合っており、実験も行われている。
米国では、米国空軍と国防高等研究計画局がファルコンHTV-2という極超高速飛翔体を開発中である。
過去の実験では、マッハ22を記録したがコントロールを失って海中に墜落した。
一方、中国では、これまで6回試験飛行に成功しているマッハ5~10で飛行する極超高速飛翔体WU-14等を開発中である。
こうした兵器の開発理由は、この極超高速飛翔体という音速の5~10倍と言った速さに、既存のBMD(弾道ミサイル防御)システムでは対処できないからである。...
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現在、米国と中国は極超兵器開発で競い合っており、実験も行われている。
米国では、米国空軍と国防高等研究計画局がファルコンHTV-2という極超高速飛翔体を開発中である。
過去の実験では、マッハ22を記録したがコントロールを失って海中に墜落した。
一方、中国では、これまで6回試験飛行に成功しているマッハ5~10で飛行する極超高速飛翔体WU-14等を開発中である。
こうした兵器の開発理由は、この極超高速飛翔体という音速の5~10倍と言った速さに、既存のBMD(弾道ミサイル防御)システムでは対処できないからである。
すなわち、中国は米国のミサイル防衛システムに対して挑戦しようとしているのである。
また、極超高速兵器の開発を推進するため速い風流を作り出す空洞を建設している。
その理由は以下の問題を解決するため、地上において実験するためである。
1.空気力学上の克服。
飛行中、極超高速飛翔体には極めて大きな圧力がかかり、かつ飛翔体周辺を流れる空気を安定させなければならない。
2.空気による摩擦熱に対応する素材の開発。
亜宇宙から大気圏に再突入する際の飛翔体の表面温度は、2千度近くになるため、極めて高い素材技術が必要とされる。
3.誘導、航法およびコントロールの克服。
飛翔体のちょっとした姿勢の変化により、極超高速飛翔体は制御不能になる可能性が高く、これに対処しなければならない。
さらに、極超音速飛翔体に搭載されるエンジンも、超高速の空気流の中で安定した燃焼を継続させるには非常に高い技術が必要なのである。
ところで、中国は2020年頃までに14分足らずで中国から米国西海岸まで到達する極超高速飛翔体の完成を目指している。
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