ドナルド・トランプ大統領はかねてから、ロシアが米大統領選に不当介入した疑いがあるとの自国の諜報部隊(中央情報局、CIA)の調査報告を信じようとはしなかった。そして、今回のアジア歴訪の機会にウラジーミル・プーチン大統領と直接会った際、同大統領が同疑惑を全否定したとして、その言い訳をそのまま受け入れてしまった。これに対して、当然のことながら、民主党重鎮やCIAの元幹部は、トランプ大統領はたぶらかされていると非難している。
11月13日付米
『MSNBCニュース』:「トランプ大統領、外遊中にプーチン大統領と会って更に同大統領の言い分をそのまま受け入れ」
ドナルド・トランプ大統領は1年以上にわたり、CIAによる、ロシアの米大統領選不当介入疑惑についての調査報告を信じようとしなかった。そして今回、アジア歴訪時にウラジーミル・プーチン大統領と直接会った際、同大統領から“身の潔白”について何度も訴えられたとして、改めてロシアの不当介入はなかったと結論付けた。...
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11月13日付米
『MSNBCニュース』:「トランプ大統領、外遊中にプーチン大統領と会って更に同大統領の言い分をそのまま受け入れ」
ドナルド・トランプ大統領は1年以上にわたり、CIAによる、ロシアの米大統領選不当介入疑惑についての調査報告を信じようとしなかった。そして今回、アジア歴訪時にウラジーミル・プーチン大統領と直接会った際、同大統領から“身の潔白”について何度も訴えられたとして、改めてロシアの不当介入はなかったと結論付けた。
そしてあろうことかトランプ大統領は、前CIA長官のジョン・ブレナン氏、前米連邦国家情報長官のジェームズ・クラッパー氏、前米連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コゥミー氏の名前を挙げて、彼らが“事件を政治的にでっち上げた”と非難するに及んでいる。
かくして同大統領は、ロシア政府による謀略説を真っ向から否定しただけでなく、この疑惑に伴う対ロシア制裁を反故にしようとしている。
同日付中国『上海ニュース』:「米情報局前幹部、プーチン大統領がトランプ大統領をたばかったと主張」
トランプ大統領による、プーチン大統領の言い分を信じるとの声明を受けて、米情報局の前幹部二人が11月12日、トランプ大統領はプーチン大統領に騙されていると非難する声を上げた。
前CIA長官のブレナン氏は、今後海外の首脳からトランプ大統領は騙されやすいということが明らかになってしまい、大変憂慮していると語った。
また、前米国家情報長官のクラッパー氏は、トランプ大統領がロシアの米大統領選介入疑惑問題を軽視することは、国家を危うくさせると警鐘を鳴らした。
一方、スティーブン・ムニューシン財務相は、米情報局前幹部二人のコメントを全否定した。すなわち、現下の最重要課題は北朝鮮とシリア問題であり、この解決のためにロシアの協力は不可欠である以上、かかること(ロシアの大統領選介入疑惑問題)はもう止めにして、重要問題に注力する必要があると強調した。
同日付英『デイリィ・メール・オンライン』:「バイデン前副大統領、プーチン大統領の言い訳を信じる理由は何もないと断言」
前副大統領のジョー・バイデン氏は11月13日の『NBCニュース』番組に登場して、プーチン大統領の言い訳(米大統領選不当介入問題に全く関わっていないとの説明)は信用できる根拠は何もないと語った。
また、バイデン氏は、2016年の大統領選で、ヒラリー・クリントン候補が競争相手のトランプ候補のスキャンダル(過去の女性に対する不真面目な対応や痴漢行為)について、厳しく追及できなかったと述懐した。
なお、クリントン候補は当時、トランプ候補が何度も女性やマイノリティを差別する発言をしていることを非難していた。しかし、トランプ候補からは、夫であるクリントン元大統領のスキャンダルを持ち出されて逆襲されていた。
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