10月23日付Globali「ドゥテルテ比大統領がまた舌禍-麻薬取締局が不十分なら自分が麻薬犯罪者を射殺すると発言」で触れたとおり、本家のドナルド・トランプ大統領に負けず劣らず、「フィリピンのトランプ」の舌禍は止みそうもない。そして、今度は本家のトランプ大統領との会談が設定されるに当り、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、もしトランプ大統領が人権問題を話題に持ち出したら、口出し無用と突っぱねると、本家をも圧倒する過激な発言をしている。一方、国際人権監視団は、東アジアサミット(東南アジア諸国連合(ASEAN)+日米中韓印ロ豪NZの18ヵ国首脳会議)等において、フィリピン及びミャンマーにおける人権侵害について非難声明を出すよう強く求めている。
11月8日付米
『ブライトバート』オンラインニュース:「ドゥテルテ大統領、もしトランプ大統領が人権問題を持ち出せば“口出し無用”と突っぱねると発言」
フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は11月8日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)が開催されるベトナムに向け出発する直前、来週の米比首脳会談において、もしドナルド・トランプ大統領が人権問題を話題にすれば、口出しは無用と突っぱねると発言した。...
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11月8日付米
『ブライトバート』オンラインニュース:「ドゥテルテ大統領、もしトランプ大統領が人権問題を持ち出せば“口出し無用”と突っぱねると発言」
フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は11月8日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)が開催されるベトナムに向け出発する直前、来週の米比首脳会談において、もしドナルド・トランプ大統領が人権問題を話題にすれば、口出しは無用と突っぱねると発言した。
ホワイトハウスが、トランプ大統領から人権問題を持ち出す可能性を示唆していることに対して、ドゥテルテ大統領が記者団に答えたもの。
ただ、同大統領は、通商、テロ対策の協議の他、南シナ海領有権問題におけるトランプ大統領の見解について質したいと語った。
11月9日付フィリピン『フィリピン・タイムズ』紙:「ドゥテルテ大統領、トランプ大統領に人権問題は持ち出さないよう“釘をさす”と表明」
ドゥテルテ大統領が昨年6月に就任以来、最優先課題とする麻薬犯罪撲滅政策の下、すでに3,900人余りの容疑者・被疑者が殺害されている。
これに対して、バラク・オバマ大統領(当時)他が非難の声を上げたことから、同大統領は、米比同盟関係を見直す等過激な発言を繰り返してきた。
しかし、トランプ大統領が就任してからは、米国に対してかなり柔軟なコメントをするに至っている。特に、同大統領が今年5月に電話会談した際、ドゥテルテ大統領の麻薬問題対策は目覚ましいものと称賛したことから、かなり軟化している。
今回、ホワイトハウスから、トランプ大統領による人権問題提起の可能性が言及されたことに対して、ドゥテルテ大統領は、国内問題に口出し無用と厳しく反応した。
ただ、米政府関係者の話では、トランプ大統領はドゥテルテ大統領との初会談を楽しみにしていることから、友好関係構築を優先することになろうという。
一方、同日付米『Foxニュース』(『AP通信』配信):「国際監視団、東アジアサミット等で人権問題への非難声明発信を要求」
米国本拠の国際人権監視団は11月9日、フィリピンで開催される東アジアサミット、また、ベトナムで開催されるAPECにおいて、ミャンマーのロヒンギャ族虐待やフィリピンにおける麻薬犯罪取り締りの超法規的殺人について、強く非難する声明を発信するよう求めた。
同監視団のブラッド・アダムズ常任理事(アジア地域担当)は、両国に強い圧力をかけるため、何らかの制裁決議を打ち出すことが肝要だとコメントしている。
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