10月末、ロシアによる米大統領選介入とトランプ陣営との癒着疑惑(ロシアゲート)を巡り、トランプ陣営の選挙対策本部長が起訴された。そして、同陣営の外交アドバイザーが、ロシア政府介入を同陣営が把握していたことを示唆する供述をした。そこで、米上院司法委員会の複数の民主党議員が、同陣営の外交アドバイザーのトップであったジェフ・セッションズ司法長官に対して、再度同委員会で証言するよう求めた。
11月2日付米
『Foxニュース』(
『ロイター通信』配信):「上院民主党議員、セッションズ長官に対してロシアゲートに関する証言を要求」
米上院司法委員会の複数の民主党議員が11月2日、これまでロシアゲートの関与を否定しているジェフ・セッションズ司法長官に対して、再度同委員会で証言することを要求する旨表明した。
パトリック・リーヒィ上院議員は、前回の証言で同長官が何故信頼に足る答弁ができなかったのか、再度同委員会に出席して説明すべきであると語った。...
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11月2日付米
『Foxニュース』(
『ロイター通信』配信):「上院民主党議員、セッションズ長官に対してロシアゲートに関する証言を要求」
米上院司法委員会の複数の民主党議員が11月2日、これまでロシアゲートの関与を否定しているジェフ・セッションズ司法長官に対して、再度同委員会で証言することを要求する旨表明した。
パトリック・リーヒィ上院議員は、前回の証言で同長官が何故信頼に足る答弁ができなかったのか、再度同委員会に出席して説明すべきであると語った。
また、ロン・ワイデン上院議員は、直近の事態(トランプ陣営関係者の起訴等)に照らして再度質問に答える必要があると要求した。
一方、アル・フランケン上院議員はセッションズ長官に宛てた8枚の書簡の中で、前回10月18日の同委員会において、同長官自身が知るところでは、トランプ陣営とロシア政府間には何ら協議した事実はないと証言したが、それは虚偽の証言だったことが明らかになったと言及している。
なお、10月30日に明らかにされたロバート・ミューラー特別検察官の捜査報告書によると、トランプ陣営外交アドバイザーだったジョージ・パパドプロス氏が、2016年3月31日の同陣営外交アドバイザー会議において、自身がトランプ候補(当時)とプーチン大統領との会談を手配することができる旨発言したと証言している。
10月31日付
『ニューヨーク・タイムズ』紙は、同会議において、セッションズ氏がパパドプロス氏を“黙らせ”、“プーチン氏との会談の話などはないこと、そして、この話は二度と持ち出さないこと”を同会議出席者に命じた旨、同会議出席者がコメントしていると報道した。
同日付英
『ジ・インディペンデント』紙:「ジェフ・セッションズ氏、ジョージ・パパドプロス氏が罪を認めたことで窮地に」
トランプ陣営のアドバイザー幹部であったジェフ・セッションズ司法長官は、ロシア政府の米大統領選関与についてどれだけ関知していたかの疑惑で、窮地に立たされようとしている。
ミューラー特別検察官の捜査報告書によると、セッションズ氏がロシア政府と選挙前に接触をしたことが覗えるとしている。
セッションズ長官はかつて、ロシアのセルゲイ・キスリャク駐米大使(今年8月交代・帰国)と面談していたことを隠していたことが判明した後、司法省によるロシアゲート捜査の指揮を取らないと宣言している。
トランプ大統領は、ジョージ・パパドプロス氏が連邦捜査局(FBI)に対して虚偽の証言をしたことを認めているにも拘らず、“ほとんどの者は嘘つきアドバイザーの存在は知らない”と発言した。
しかし、パパドプロス氏が証言した2016年3月31日の会議について、トランプ大統領がインスタグラムに投稿した同会議の写真には、同大統領とセッションズ氏の他、パパドプロス氏も写っている。
『CNNニュース』は、セッションズ氏が同会議についてのコメントを拒否したと報じている。また、同ニュースは、セッションズ氏はロシア政府関与について協議した同会議のことを隠していたこともあり、パパドプロス氏の証言に基づいて、同会議について正直に述べる義務があるとリチャード・ブルメンタル上院議員(コネチカット州選出民主党議員)が語ったと報じている。
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