パウエル理事は、子ブッシュ大統領時代に財務次官を経て、2012年オバマ前大統領にFRB理事に指名され、弁護士にして米投資ファンドであり、カーライルグループで働いたことのある投資銀行家である。
パウエル理事が次期議長に選任される可能性が高い理由は以下のとおりである。
1.経済成長を重視し低金利を望んでいるトランプ政権において、金融政策の面で、インフレに対して寛容な見方をし、景気を重視する考えをもつハト派であり、今後も低金利を継続していく人物である。...
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パウエル理事は、子ブッシュ大統領時代に財務次官を経て、2012年オバマ前大統領にFRB理事に指名され、弁護士にして米投資ファンドであり、カーライルグループで働いたことのある投資銀行家である。
パウエル理事が次期議長に選任される可能性が高い理由は以下のとおりである。
1.経済成長を重視し低金利を望んでいるトランプ政権において、金融政策の面で、インフレに対して寛容な見方をし、景気を重視する考えをもつハト派であり、今後も低金利を継続していく人物である。
この観点から、タカ派と見られているテイラー氏が指名される可能性は低いものと考えられる。
2.現在のFRB理事の中で唯一の共和党員であり、上院での承認が得られやすい。
3.トランプ政権および共和党の目指している銀行に対する規制の緩和に前向きである。
4.ムニューシン財務長官が支持を表明している。
5.3人の有力候補の中で、64歳と1番若い。
一方、イエレン議長は、ハト派であるものの、オバマ前大統領が2013年議長に任命し、かつ2016年の大統領選挙キャンペーンにおいて、トランプ大統領はイエレン議長を激しく非難してきたことから、今回議長に再指名される公算は低いものと考えられる。
いずれにしろ、ホワイトハウス当局者によると、トランプ大統領は11月2日に次期FRB議長を公表する見通しであるとのことである。
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