審査の内容は航空会社によって異なり、UAEのエミレーツ航空は、ドバイ空港を出発する乗客にはチェックインカウンターで質問をする等の面談を行い、乗り継ぎ客には搭乗ゲートで面談して聞き取りをすることとしている。...

審査の内容は航空会社によって異なり、UAEのエミレーツ航空は、ドバイ空港を出発する乗客にはチェックインカウンターで質問をする等の面談を行い、乗り継ぎ客には搭乗ゲートで面談して聞き取りをすることとしている。またエールフランス航空は、面談に加え、質問票を乗客に配布して記入してもらう方式を取るという。

面談等により搭乗手続に時間がかかり、フライトの遅れにつながることが懸念されており、航空会社各社は乗客に対し、早めに空港に来るよう呼び掛けている。米国のデルタ航空や香港のキャセイ・パシフィック航空等は、米国行きの国際線の乗客に対し、少なくとも出発の3時間前に空港に到着することを勧めている。

IS（イスラム国）やアルカイダ等のイスラム過激派が、米国にテロ実行犯の予備軍を送り込んだり、米国行きの国際線に爆発物を持ち込んだりするリスクが高まる中、トランプ政権は難民や移民の入国規制や入国手続を厳格化している。当初政権はイスラム教徒の多い8カ国の10空港から米国に向かう航空機の客室に、ラップトップPCの持ち込みを禁止することを考えていたが、ビジネス客などからの評判が悪く、それに代わるものとして、今回の各国空港での保安検査強化の措置を取ることとしていた。本措置を明らかにした際に、航空会社に120日の準備期間を与えていたので、26日はその期限となる。

保安検査の強化の対象は、今回は米国向けの国際線に限られているが、TSAは米国の国内便のセキュリティに関する規則も順次強化しており、今夏から国内線の乗客に対し、携帯電話より大きなサイズの全ての電子機器を機内持ち込み荷物から取り出して、X線検査の機械に通すよう要請している。