同リストは非営利団体ワールド・モニュメント財団により2年に1度発表されるもので、自然災害や紛争などの武力衝突、破壊、放置などによって失われつつある歴史的建造物や文化遺産をリスト化したものだ。同団体はこれら遺産の修復や保全活動を行っている。
今回発表されたのは25ヶ所。その中には海面上昇で危機に瀕しているイギリスの「ブラックプール・ピアーズ」やシリアのアレッポで紛争の被害を受けた「スーク(市場)」、ハリケーン被害を受けたカリブ海域の遺産などが含まれている。...
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同リストは非営利団体ワールド・モニュメント財団により2年に1度発表されるもので、自然災害や紛争などの武力衝突、破壊、放置などによって失われつつある歴史的建造物や文化遺産をリスト化したものだ。同団体はこれら遺産の修復や保全活動を行っている。
今回発表されたのは25ヶ所。その中には海面上昇で危機に瀕しているイギリスの「ブラックプール・ピアーズ」やシリアのアレッポで紛争の被害を受けた「スーク(市場)」、ハリケーン被害を受けたカリブ海域の遺産などが含まれている。
リストの中には1955年から65年のアメリカ公民権運動の役割を果たしたアラバマ州の十数の建物も入っている。バーミンガムの人権団体代表のプリシラ・クーパー氏は記者会見において「総合すれば、これらの遺産は公民権運動をしていた当時よりも歴史的、社会的、そして文化的な意味を提供している。」と述べていた。
2年ごとに発表されるこのリストは、考古学、建築、美術などの専門家らが住民や政府が選んだ170ヶ所の候補地の中から絞り込まれたものだ。創設以来、136ヶ国・地域で814ヶ所の遺跡をリストに指名してきた。これらの修復にかかった費用は総額1億ドル(約112億円)と言われている。
今回のリストの中には世界的に有名な丹下健三が建築した、香川県にある香川県立体育館も含まれている。同体育館は老朽化のため屋根が落下する可能性などがあり改修が必要とされてきた。
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