ドナルド・トランプ米大統領の長女、イヴァンカ・トランプ氏が今春新著を出版した。前著よりはよく売れているが、ヒラリー・クリントン氏やトランプ大統領の最近の著書と比べると、その足元にも及ばない部数であると、米『ブルームバーグ』が先週末報じた。

イヴァンカ・トランプ氏の新著「働く女性：成功へのルールを書き換える（Women Who Work: Rewriting the Rules for Success）は、売り出されてから5カ月となる10月1日現在で、3万1,000部が売れた。イヴァンカ氏は同著の中で、キャリアを積んでいこうとする女性読者に対し、「最良の自分」になるためのヒント等のアドバイスをしている。その売り上げ部数は、8年前に出版された前著「トランプ・カード（The Trump Card）」の全部数である2万6,000部を超えた。...

イヴァンカ・トランプ氏の新著「働く女性：成功へのルールを書き換える（Women Who Work: Rewriting the Rules for Success）は、売り出されてから5カ月となる10月1日現在で、3万1,000部が売れた。イヴァンカ氏は同著の中で、キャリアを積んでいこうとする女性読者に対し、「最良の自分」になるためのヒント等のアドバイスをしている。その売り上げ部数は、8年前に出版された前著「トランプ・カード（The Trump Card）」の全部数である2万6,000部を超えた。

しかし「働く女性」は、ヒラリー・クリントン氏が2016年の大統領選挙を振り返って著した「何が起きたか（What happened）」と比べると影が薄くなる。「何が起きたか」は最初の1カ月だけで、「働く女性」の10倍以上の31万2,000部も売れたからだ。父であるトランプ大統領の著書「米国を再び偉大な国家にするために（Great Again）」も、2015年11月に売り出されてから既に311,000部が売れている。

部数がさほど伸びない理由の１つは、イヴァンカ氏が宣伝ツアー等の販促活動を慎んでいるからである。ホワイトハウスにおける自身の大統領補佐官の地位を利用して、本の売り上げを伸ばしていると見られることを避ける狙いがあると見られる。

イヴァンカ氏は本を売って得た収入を慈善団体に寄付するための信託財産を設けており、その資金は、女性のための科学技術、工学、数学のプログラムの取り組みや投資に使われることになるという。