バングラデシュにある4つの携帯電話事業者に対して、禁止令が施行されている期間中はロヒンギャ難民に対して一人でもサービスを提供すれば、罰金を科すと当局は通知した。ロヒンギャはミャンマーからの難民で、この一ヶ月でバングラデシュに流入した人数は約43万人にものぼると言われている。
バングラデシュは以前より国内における武装グループや犯罪者などに対して、SIMカードの販売を禁じている。今回も国内情勢が不安定になることを懸念したもので、郵政通信情報技術省のハリム氏は「今後登録のないSIMカードは使用できないものとするが、依然として登録を済ませたSIMカードをロヒンギャに売っている者がいる。...
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バングラデシュにある4つの携帯電話事業者に対して、禁止令が施行されている期間中はロヒンギャ難民に対して一人でもサービスを提供すれば、罰金を科すと当局は通知した。ロヒンギャはミャンマーからの難民で、この一ヶ月でバングラデシュに流入した人数は約43万人にものぼると言われている。
バングラデシュは以前より国内における武装グループや犯罪者などに対して、SIMカードの販売を禁じている。今回も国内情勢が不安定になることを懸念したもので、郵政通信情報技術省のハリム氏は「今後登録のないSIMカードは使用できないものとするが、依然として登録を済ませたSIMカードをロヒンギャに売っている者がいる。これは犯罪である」と述べた。さらにハリム氏は今後現在国内で使用されている携帯電話についても調べ、ロヒンギャ難民によって使われているものを特定していくとした。その一方で政府は、国内に電話をかけられるブースを難民キャンプに設置するという。
ロヒンギャは先月25日、ミャンマーのラカインで起きた武装勢力と治安部隊による衝突から逃げるため隣国のバングラデシュ国内に流入してきた。しかし、彼らはバングラデシュ国内では国籍を持たず、バングラデシュ当局はこの中に犯罪やテロに関わった者が多く含まれていると懸念を示している。今後は彼らに対し個人情報を集め、IDを発行した上で難民サポートに利用していくとした。
急激に増えたロヒンギャ難民を前に当局は対応を急いでいる。ロヒンギャたちは国境近くの難民キャンプにいるが、その大きさは人数に見合わず、多くが屋根のない屋外にいる。大きな都市などに住む場所を求め、農地や森に不法占拠する者もいて、警察や兵士は彼らに強制退去を命じている。キャンプ内は食べ物も水も住むところもトイレも不足しており、救援グループは人道的危機だと表現した。警察は幹線道路上にチェックポイントを設けるなどして、これ以上難民が国内に広がらないよう対策をしている。
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