【Globali】
トランプ政権初、米軍によるイスラム国への空爆を実施
9月25日付の
『The New York Times』 『CNN』 を始めとする英文各メディアによると、米軍が北アフリカのリビアにおいて、トランプ政権下で初めて、過激派組織イスラム国(IS)への空爆を行ったと伝えた。前回はトランプ大統領就任前の今年1月に行われているため、約8ヶ月ぶりとなる。攻撃は22日金曜日に行われたが、日曜日まで発表はされなかった。
米の声明によると、米軍はリビアの政府や軍と協力し、22日に沿岸部の都市シルトから南東に約240kmの地点にある訓練基地となるIS拠点を6回にわたりドローン攻撃したという。これにより17名の戦闘員が殺害、車両3台が破壊された。同拠点は過激派が戦闘員の移動、武器や装備の備蓄、今後の攻撃計画を立てている場所だったとされる
シルト付近はISの本拠地であり、昨年8月から12月の間でも495もの空爆が行われている。...
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米の声明によると、米軍はリビアの政府や軍と協力し、22日に沿岸部の都市シルトから南東に約240kmの地点にある訓練基地となるIS拠点を6回にわたりドローン攻撃したという。これにより17名の戦闘員が殺害、車両3台が破壊された。同拠点は過激派が戦闘員の移動、武器や装備の備蓄、今後の攻撃計画を立てている場所だったとされる
シルト付近はISの本拠地であり、昨年8月から12月の間でも495もの空爆が行われている。そしてオバマ元大統領が政権を去る直前の今年1月にも、ドローンと戦闘機を使った攻撃がされ、ヨーロッパでテロを計画していたとされる者を含む80名近くが殺害された。ISの勢力はイラクやシリアにおいて縮小傾向にあるとされてきたが、最近はリビアの政治的な不安定性を利用して拠点を移し、再び勢力が拡大しつつあるとの報道もある。戦闘員の増加はリビア国内の問題にとどまらず、欧州でのテロ事件にも関連している。今年5月に英マンチェスターで起きたコンサート会場でのテロ事件の犯人は、マンチェスター生まれだが、リビアの血統を持っており、過激派組織と深い関わりがあった。
また、米軍の声明によると今回の攻撃は2013年にオバマ政権下で発行されたルールに従って行われたとしている。大統領政策指針(PPG)と呼ばれるそのルールでは戦闘地域の外にいる市民を守るとされ、オバマ元大統領はその地域にいる市民が犠牲になることは‘ほぼ確実にない’としてきた。しかしトランプ大統領の承認を待つ新たな手続きでは、テロ対策計画を拡大する基礎を準備しており、それには今まで殺害や確保をしようとしなかったIS戦闘員も含まれるという。
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