現在、630議席の内訳は、CDU/CPU309議席、社会民主党(SPD)193議席、左派党(旧東ドイツ共産党系)64議席、、緑の党63議席、無所属1議席の構成となっており、4政党で、議席を分け合っている。
最近の世論調査(9月21日時点)では、前回議席がなかったドイツのための選択肢(AfD)11%および、自由民主党(FDP)10%と、5%以上の支持を得ており、現在議席を有しているCDU/CPU、SPD、左派党、緑の党との6党で議席を分かち合うような情勢である。...
全部読む
現在、630議席の内訳は、CDU/CPU309議席、社会民主党(SPD)193議席、左派党(旧東ドイツ共産党系)64議席、、緑の党63議席、無所属1議席の構成となっており、4政党で、議席を分け合っている。
最近の世論調査(9月21日時点)では、前回議席がなかったドイツのための選択肢(AfD)11%および、自由民主党(FDP)10%と、5%以上の支持を得ており、現在議席を有しているCDU/CPU、SPD、左派党、緑の党との6党で議席を分かち合うような情勢である。(5%以上の得票があれば、議席を獲得)
今回の選挙の注目点は、1.CDU/CPUとどの政党が連立を組むのか、2.極右政党であるAfDが、はじめて議会で議席を獲得し、いきなり第三党に躍進するかにあると考えられる。
各政党の主な政策は、以下のとおりである。
CDUは、財政規律重視の政策の継承や移民の受入、脱原発政策を掲げている。
一方、SPDは、雇用制度改革の一部見直し、AfDは、国内の安全確保や反移民、反イスラム、FDPは、減税、教育支援、難民・移民の受入れ厳格化、左派党は、労働者の保護や社会保障制度の拡充、緑の党は、環境保護の重視や反原発を主要政策に掲げている。
現在、与党CDU/CPUのパートナーとして、可能性の高いのは、FDP、SPD(現在の連立相手)、緑の党のいずれかの政党との連立政権であると考えられる。
しかし、各政党の獲得議席によって、その組み合わせが大きく左右され、安定した政権運営が行えるかどうかに注目が集まる。
また、現在、メルケル政権の批判票の受け皿となっている、極右AfDが、支持を伸ばしてきており、今後、欧州のポピュリズムの行方にどのような影響を及ぼすかに注意しておく必要があるものと考えられる。
閉じる