【Globali】
米GMのカナダ工場で初めてのストライキを決行(2017/09/19)
米自動車大手ジェネラル・モーターズ(GM)のカナダ・オンタリオ州の工場で働く労働者の組合は17日、使用者側との交渉がまとまらず、21年で初めてとなるストライキを行った。北米メディアが報じている。
ストを決行した労組(Unifor)は、カナダで約6,500人の労働者を代表する組合で、オンタリオ州インガーソルにあるGMカナダ工場での仕事の削減や、一部の生産業務のメキシコへの移管について、会社と交渉している。GMは今年7月に同工場で生産していたSUV(スポーツ用多目的車)であるGMCテレインの生産を100%メキシコに移管し、約600人をレイオフした。
組合はテレインに代わる別の車の生産を同工場に回すよう要求している。...
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ストを決行した労組(Unifor)は、カナダで約6,500人の労働者を代表する組合で、オンタリオ州インガーソルにあるGMカナダ工場での仕事の削減や、一部の生産業務のメキシコへの移管について、会社と交渉している。GMは今年7月に同工場で生産していたSUV(スポーツ用多目的車)であるGMCテレインの生産を100%メキシコに移管し、約600人をレイオフした。
組合はテレインに代わる別の車の生産を同工場に回すよう要求している。また今回の交渉の焦点の1つは、同工場をシボレー・エキノックスの主たる生産者として位置付けるよう会社に約束させることだ。7年ぶりにモデルチェンジされたエキノックスは、GMのトップブランドのSUVであり、メキシコでも生産されているが、カナダ工場は現在、本車種しか生産していない。同工場では約3,000人の従業員が働いており、世界で最も生産性の高い工場の1つとされている。
組合はNAFTAを批判しており、自動車関連の仕事や投資の波が、コストの安いメキシコに流れることをくい止めようとしている。NAFTAの下で、メキシコの自動車生産は1994年の110万台から昨年350万台へと3倍に跳ね上がった。その結果、カナダでは2001年から2014年までの間に53,000人分の雇用が失われている。GMは組み立て工場、エンジン工場、部品供給施設等の他の施設に、5億5400万カナダドル(約500億円)の投資を行うと約束している。
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