トランプ米大統領が選挙公約に掲げていたメキシコ国境との壁について、その製造業者を最終決定するため、数社に試作品を作らせて競わせることが明らかになった。米国土安全保障省が8月31日、コンクリート製の壁の試作品を作成する4社を発表した。複数の米国メディアが報じている。
同省の税関・国境警備局は、今年の3月に2種類の壁について業者からの提案を求めた。1つはコンクリート製の壁のデザインで、もう1つはコンクリート以外の材料からなるものである。200社以上の会社が応募し、今回はコンクリート製の壁の試作品を発注する候補4社について発表したが、来週コンクリート以外の材料の会社についても発表する予定。
税関・国境警備局のロン・ヴィティエリョ副長官によれば、同局が候補の会社と会って今後の予定につき調整を行った後、試作品の建設が開始される。...
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同省の税関・国境警備局は、今年の3月に2種類の壁について業者からの提案を求めた。1つはコンクリート製の壁のデザインで、もう1つはコンクリート以外の材料からなるものである。200社以上の会社が応募し、今回はコンクリート製の壁の試作品を発注する候補4社について発表したが、来週コンクリート以外の材料の会社についても発表する予定。
税関・国境警備局のロン・ヴィティエリョ副長官によれば、同局が候補の会社と会って今後の予定につき調整を行った後、試作品の建設が開始される。建設の発注が数週間以内に出され、その後30日以内に完成するとのことである。壁の建設はこの4カ月間、様々な理由で遅れており、当初は6月に試作品の建設を行うとしていたが、11月に延期された。
試作品は高さ30フィート(約3m)、幅も30フィートで、近年設置された現存する国境の壁を補完する新たな壁のサンプルとなり、税関・国境警備局は、2カ月程かけて、外観、強度や浸み込みに対する耐性、犯罪防止等の観点から検査を行う。カメラ、センサー他の監視技術やケーブルの導管など、様々な種類のツールやテクノロジーの一部として全体を評価するという。
米国議会は2017年度予算で、壁の試作品の建設に2,000万ドル(約22億円)を当てているが、壁そのもの以外には予算手当をしていない。4社との契約はそれぞれ40-50万ドル程度になると見込まれている。ワシントンポスト紙の報道では、政府の2018年度予算要求では、「高優先順位の戦略的なインフラと国境の安全保障のテクノロジー」のために26億ドル(約2,860億円)、内訳は壁そのものに16億ドル、付属のインフラと技術に10億ドルとされている。
現在、米国議会は9月30日以降に政府機関の閉鎖をさせないよう厳しい交渉が続けられており、上院民主党は壁の費用を予算に盛り込むことに反対している。トランプ大統領は8月、もし議会が9月中に壁の予算を認めなければ、政府機関が閉鎖されると警告した。
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