トランプ大統領は、白人至上主義団体と反対派の衝突をめぐり、米企業経営陣からそっぽを向かれる憂き目に遭っている。更に、泣きっ面に蜂の出来事として、多くの米同盟国からの支持率が、本来の宿敵プーチン大統領より劣後していることが判明した。
8月17日付米
『AP通信』:「世論調査:多くの米同盟国の市民がトランプ大統領よりプーチン大統領を支持していることが判明」
米国の調査会社ピュー・リサーチ・センター(PRC、注後記)は8月16日、ドナルド・トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領について、37ヵ国の市民に対して今年2~4月に行った世論調査の結果を公表した。
それによると、北大西洋条約機構(NATO)含めた多くの米同盟国の市民が、トランプ大統領よりプーチン大統領を支持していることが判明した。...
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8月17日付米
『AP通信』:「世論調査:多くの米同盟国の市民がトランプ大統領よりプーチン大統領を支持していることが判明」
米国の調査会社ピュー・リサーチ・センター(PRC、注後記)は8月16日、ドナルド・トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領について、37ヵ国の市民に対して今年2~4月に行った世論調査の結果を公表した。
それによると、北大西洋条約機構(NATO)含めた多くの米同盟国の市民が、トランプ大統領よりプーチン大統領を支持していることが判明した。
(プーチン支持国)ギリシャ:①プーチン50%、②トランプ19%
ドイツ: ①25%、 ②11%
韓国: ①27%、 ②17%
レバノン:①が②を31%リード
ベトナム:①が②を21%リード
メキシコ:①が②を14%リード
(トランプ支持国)イスラエル:②が①を29%リード
英国: ②が①をリード
カナダ: ②が①をリード
豪州: ②が①をリード
フィリピン:②が①をリード
8月18日付英『ジ・インディペンデント』紙:「世論調査:米同盟国はウラジーミル・プーチン大統領の方がドナルド・トランプ大統領より信用できると考えているとの結果」
PRCは、8月16日にリリースした「世界動向調査2017年春」報告の中で、プーチン大統領自身、外交等に関し支持率は総じて高くないものの、多くの国において、トランプ大統領より勝っていることが判明したと言及している。
特に欧州において、トランプ大統領がNATO条項に基づく共同防衛に懐疑的発言をしたこと、また、気候変動対応に関わるパリ協定からの離脱を表明していることから、プーチン大統領より支持率を下げている。
同調査は今年2~4月の間、37ヵ国において、それぞれ852~2,464人の成人に対して、電話あるいは対面でヒアリングを行った結果である。
米『ブルームバーグ』オンラインニュースは、調査対象の国の3分の1が、自国にとってロシアの脅威が大きいとしているが、ほぼ同様に中国・米国も脅威と考えていると報じた。
同日付ロシア『ロシア・ヘラルド』紙:「世界世論調査:世界はトランプ大統領を見限るも、プーチン大統領にはまだ期待」
PRC調査報告によると、ロシア以外の調査対象36ヵ国のうち実に22ヵ国において、プーチン大統領の方がトランプ大統領より支持率が高かった。
特に、プーチン大統領支持率が、日本、韓国、NATO同盟29ヵ国中7ヵ国においてトランプ大統領に勝っていたとの結果は、同大統領にとってショッキングであろう。
なお、PRC集計によると、回答者のうちトランプ大統領を支持しているのは全体の僅か22%で、75%の人々が、ほとんど、もしくは、全く支持していないという結果であった。
なおまた、トランプ大統領は、前任のバラク・オバマ大統領よりも支持率を下げていて、唯一上回ったのはイスラエルとロシアの2ヵ国のみであった。
(注)PRC:ワシントンD.C.を拠点として、米国や世界における人々の問題意識や意見、傾向に関する情報を調査するシンクタンク。2004年設立。
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