<コーヒー事情>
市場調査会社NPD(1984年設立の、市場動向分析やコンサルティングサービスを行う会社)が、世界の主要国のコーヒー党の動静を調査した。
それによると、コーヒーを持ち帰るか、店内でゆっくり飲むかの調査結果には、国民性が反映されていることが判ったという。
すなわち、テイクアウトで注文する人の割合は、日本を筆頭に、忙しく慌ただしい一日を過ごす国で高くなった。...
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<コーヒー事情>
市場調査会社NPD(1984年設立の、市場動向分析やコンサルティングサービスを行う会社)が、世界の主要国のコーヒー党の動静を調査した。
それによると、コーヒーを持ち帰るか、店内でゆっくり飲むかの調査結果には、国民性が反映されていることが判ったという。
すなわち、テイクアウトで注文する人の割合は、日本を筆頭に、忙しく慌ただしい一日を過ごす国で高くなった。逆に、イタリアやスペイン等、ゆったりとした雰囲気の国では、非常に低い結果となった。
テイクアウト注文比率:①日本 48%、②米国 45%、③カナダ 43%、④韓国 35%、⑤豪州 23%、⑥~⑨ドイツ・フランス・ロシア・英国 17%、⑩ブラジル 13%、⑪中国 10%、⑫・⑬イタリア・スペイン 3%
なお、日本・米国・カナダ等でテイクアウトの割合が高いのは、スターバックス(1986年初出店)・タリーズコーヒー(1992年創立)等、テイクアウト注文が可能なコーヒー・チェーン店の大展開が大いに関係していよう。
日本では昔、コーヒーは喫茶店でゆっくり飲むスタイルが主流だったが、1996年に米スターバックスが初上陸して以来、コーヒー文化が大きく変わっていったと言える。
一方、国際コーヒー機関(IOC)の2015年統計データによると、一人当りのコーヒー消費量は以下のとおり、店内でゆっくり飲む割合の高い欧州が上位にランクインしていて、テイクアウト比率の高い日本・米国は低い結果となっている。
国民一人当りの一日の消費量:①ルクセンブルグ 7.5杯(注後記)、②フィンランド 3.3杯、③ノルウェー 2.5杯、④オーストリア 2.42杯、⑤デンマーク 2.41杯、⑥スイス 2.2杯、⑦スウェーデン 2.0杯、⑧ドイツ 1.9杯、⑨ベルギー 1.8杯、⑩ブラジル 1.7杯、⑪オランダ 1.6杯、⑫イタリア 1.52杯、⑬フランス 1.5杯、⑭米国 1.25杯、⑮スペイン 1.2杯、⑯日本 1杯
(注)ルクセンブルク:低税率のため、近隣諸国のコーヒー党が同国で大量買いするため、他国より飛び抜けて高い結果となっている。
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