トランプ政権でまた記録更新。就任からわずか11日でトランプ政権のスカラムッチ広報部長が解任された。同氏が雑誌の取材でラインス・プリーバス元首席補佐官やスティーブ・バノン首席戦略官を罵倒したことに政権内で「不適切」だと解任要求が高まったことが要因とされる。プリーバス氏の後任ジョン・ケリー新首席補佐官は就任当日、最初の任務がスカラムッチ氏解雇だったという。
一方、金融業界出身のスカラムッチ氏をトランプ氏は未だ評価しており、別のポストも検討されているとも報道されている。広報部長解任のニュースを受け米ドルは対ユーロで約2年半ぶり安値となった。トランプ政権内の混乱と亀裂に重要法案や税制改革の行方にも懸念が高まっている。
7月31日付
『ロイター通信』は「波乱のホワイトハウス:トランプがスカラムッチ広報部長を解任」との見出しで以下のように報道している。
「ジョン・ケリー大統領首席補佐官の就任日、スカラムッチ広報部長は解任された。これはケリー新主席補佐官が政権内で規律を課す幅広い権限が与えられていると政権内に示す動きと見られている。
トランプ氏に近い共和党議員によると、週末大統領はスカラムッチ氏の処遇に関し補佐官らに相談。...
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7月31日付
『ロイター通信』は「波乱のホワイトハウス:トランプがスカラムッチ広報部長を解任」との見出しで以下のように報道している。
「ジョン・ケリー大統領首席補佐官の就任日、スカラムッチ広報部長は解任された。これはケリー新主席補佐官が政権内で規律を課す幅広い権限が与えられていると政権内に示す動きと見られている。
トランプ氏に近い共和党議員によると、週末大統領はスカラムッチ氏の処遇に関し補佐官らに相談。ほぼ全員が解任を進言したという。スカラムッチ氏は先週木曜発売の「ニューヨーカー」の記事内で、昨年の大統領選挙でトランプ氏のライバル候補へ献金後トランプ氏と親交を深めた経緯について述べたり、ラインス・プリーバス元首席補佐官やスティーブ・バノン首席戦略官を下品な言葉で罵倒した。
トランプ氏は週末の夕食時、ケリー氏も同席する中、ムニューシン財務相とロス商務相に政権人事交代を示唆したという。ケリー新首席補佐官は事務所にスカラムッチ氏を呼びその場で解任を告げたという。これがケリー氏の最初の補佐官としての任務となった。月曜夜トランプ氏は「ホワイトハウスでの素晴らしい一日だった!」とツイート。サンダース報道官によると、トランプの娘イヴァンカ氏や義理息子クシュナー氏を含め政権内すべての人がケリー主席補佐官への報告義務が課せられたという。
共和党内では政権内の亀裂が重要法案や税制改革に悪影響を及ぼすのではないかとの懸念がある。今週は政権内では相次ぐ医療保険法案可決失敗によりまた厳しい局面が続く。月曜のドルは対ユーロで約2年半ぶり安値に下落した。」
同日付米国『ニューヨーク・タイムズ』は「トランプがスカラムッチ広報部長を解任」との見出しで次の様に報道している。
「トランプ大統領は就任からわずか数日でスカラムッチ広報部長の解任を発表した。サンダース報道官は「スカラムッチ氏は、ジョン・ケリー主席補佐官が政権チームを一から再構成できるよう、広報部長職を辞する事を決定しました。彼の今後のご活躍を祈ります」と声明を発表。スパイザ―元報道官、プリーバス前主席補佐官に続く同氏の突然の解任劇は政権内の混乱を露呈するもの。解任発表の数時間後にトランプ氏はツイッターで「ホワイトハウスに混乱はない!」とわざわざ主張している。
ケリー氏の意見が解任には有効だったのはもちろんだが、解任に関連ある人々の話では、トランプ氏や家族が彼の失言にすぐに不快感を示したのだという。娘イヴァンカ氏と義理の息子クシュナー氏も同氏の解任を推した。
大統領に近い2人によると、最初トランプ氏はスカラムッチ氏の(プリーバスやバノンへの)辛らつな発言を賞賛していた。だが週末には、家族やケリー氏と話した後、同氏の発言を問題視し始めたのだという。
裏では「したたか」だと知られるスカラムッチ氏が政権内の別のポストに留まるかは定かでない。トランプ氏は今なおスカラムッチ氏を評価しているという。そして別の目だたないポストを与えることを検討しているとも言われるが降格を同氏が受け入れるかは不透明である。」
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