中国は、南シナ海において主張する「九段線」内の自国権益を死守するため、着々と軍事拠点化を進めている。しかし、米海軍による“航行の自由作戦(FONOPS)”に基づく艦船・航空機による領海侵入に業を煮やしている。そこで中国は、無人偵察艇の開発を進め、米海軍の潜水艦の“無断侵入”をいち早くキャッチし、“領海内”から撃退させる対応を取りつつある。
7月26日付米
『ニューズウィーク』誌:「中国軍、最新鋭無人偵察艇で米海軍を撃退可能に」
中国国営メディア
『新華社通信』の報道によれば、中国が開発した最新鋭の無人偵察艇は、潜航深度・持続距離とも米国が保有していた世界記録を上回り、例えば南シナ海に無許可で侵入してきた米海軍潜水艦をいち早くキャッチし、領海内から撤退させることが可能になるという。
中国科学院が開発した無人偵察艇は「海翼(ハイユィ)」と名付けられ、潜航深度は20,764フィート(約4マイル、約6.4キロメーター)と、米国が持っていた世界記録の16,964フィート(約3.7マイル、約5.9キロメーター)を超えたばかりか、30日間ノン・ストップで635マイル(約1,016キロメーター)と、潜航持続距離の世界記録も打ち破った。...
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7月26日付米
『ニューズウィーク』誌:「中国軍、最新鋭無人偵察艇で米海軍を撃退可能に」
中国国営メディア
『新華社通信』の報道によれば、中国が開発した最新鋭の無人偵察艇は、潜航深度・持続距離とも米国が保有していた世界記録を上回り、例えば南シナ海に無許可で侵入してきた米海軍潜水艦をいち早くキャッチし、領海内から撤退させることが可能になるという。
中国科学院が開発した無人偵察艇は「海翼(ハイユィ)」と名付けられ、潜航深度は20,764フィート(約4マイル、約6.4キロメーター)と、米国が持っていた世界記録の16,964フィート(約3.7マイル、約5.9キロメーター)を超えたばかりか、30日間ノン・ストップで635マイル(約1,016キロメーター)と、潜航持続距離の世界記録も打ち破った。
同無人偵察艇は武装されていないが、米国やその他の同盟国の艦艇や潜水艦が南シナ海の中国領海内に侵入してきたら、瞬時に中国が建設した人工島上の総合通信センターに連絡が入り、西側諸国が“軍事拠点化”と非難している同設備から、無断侵入の艦艇・潜水艦等に必要に応じた措置が講じられる体制が取れるとしている。
また、中国は、米国製の無人爆撃機「MQ-9リーパー(死神の意)」より飛行距離を凌ぐ無人爆撃機「彩虹-5(サイホン)」を開発して、この分野でも優位に立とうとしている。ただ、中国製は米国製より飛行高度が低く、地対空砲などの攻撃に弱いとされている。
同日付ロシア『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「中国海軍、南シナ海における敵国潜水艦の追跡能力を拡大」
中国海軍は、南シナ海における中国主権を防御するため、敵国潜水艦が領海内に侵入してきた場合、瞬時に発見・追跡可能な無人偵察艇を開発した。
更に中国は今年5月、異常検知器搭載の最新鋭洋上監視機「Y-8X」を中国南部海南(ハイナン)省の陸水(リンシュイ)空軍基地に投入して、領海内に侵入する潜水艦の発見・追尾に当っている。
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