【Globali】
米ホワイトハウスの新広報部長
先週21日米国ではホワイトハウスの広報部長としてスカイブリッジ・キャピタル創業者のアンソニー・スカラムッチ氏が就任した。広報部長は今年5月マイケル・ダブケ氏が辞任してから空席となっていた。スカラムッチ氏は昨年の大統領選挙でトランプ氏の資金集めを担当したり大統領当選後経済顧問を務めていた。トランプ氏の義理の息子で上級顧問のジャレッド・クッシュナー氏の友人でもあるという。トランプ大統領がラインス・プリーバス主席補佐官への相談もほとんどなしで決めたというスカラムッチ氏起用に反発しスパイサー元報道官は辞任したともいわれている。
先週末スカラムッチ氏は各局のテレビ番組に出演し広報部長としての考えを伝えた。「リークをなくす大胆な改革」や記者会見へのカメラ再導入も示唆。法知識をロシア問題に生かせるとも語っている。過去の投稿からトランプと相反するリベラル派だともいわれており、トランプ氏とのコンビネーションが注目される。
7月23日付米国
『ニューヨーク・タイムズ』は「新広報部長アンソニー・スカラムッチ、TVでトランプ氏にすり寄る」との見出しで以下のように報道している。
「広報部長スカラムッチ氏は3日間テレビの各種番組に出演し、お茶の間に知れ渡る存在となった。ヘッジファンド創業者は広報部長に就任、トランプ大統領はプリーバス大統領首席補佐官さえも経ずほぼ独断で決定したという。
今回のテレビ露出で、スカラムッチ氏は大統領の政策にはあまり触れなかったが、これは逆に考えると、広報部長を置くことの理由でもあるのだろう。...
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7月23日付米国
『ニューヨーク・タイムズ』は「新広報部長アンソニー・スカラムッチ、TVでトランプ氏にすり寄る」との見出しで以下のように報道している。
「広報部長スカラムッチ氏は3日間テレビの各種番組に出演し、お茶の間に知れ渡る存在となった。ヘッジファンド創業者は広報部長に就任、トランプ大統領はプリーバス大統領首席補佐官さえも経ずほぼ独断で決定したという。
今回のテレビ露出で、スカラムッチ氏は大統領の政策にはあまり触れなかったが、これは逆に考えると、広報部長を置くことの理由でもあるのだろう。サンダース報道官は昨年の米大統領選でのロシアの行動を巡りロシアへの制裁を定めた法案をトランプ政権が支持すると述べた一方、スカラムッチ氏は大統領はロシアへの制裁を決めていないとし、矛盾していた。
これまで大統領を代弁する人、スパイザー元報道官、サンダース報道官、プリーバス主席補佐らは自分の信念をまげてトランプ氏に仕えたのだが、対するスカラムッチ氏は、一味違い服従する姿勢を見せながらも自己のアピールも貫く姿勢を模索しているといったところである。」
同日付米国『ポリティコ』は「スカムッチ氏に託されたホワイトハウスでの役割考察」との見出しで次の様に報道している。
「21日アンソニー・スカラムッチ氏が5月から空席となっているマイケル・ダブケ氏の後任として新広報部長に就任することが発表された。
ロシア米選挙介入問題への考え方やホワイトハウス内で目指す改革などに渡り同氏の言葉から推測したものが以下である。
・スカラムッチ氏はトランプへのおべっかがうまい。医療保険法案について聞かれると同氏は23日CBSやCNNの番組で、「トランプ氏は常に欲しいものを手にしている。」、「誰もビジネスの巨匠から政治家はては大統領までこれ程早く出世した人はいない。」等と述べた。
・スカラムッチ氏はトランプ同様にロシアの米選挙介入について疑いを残している。
・2015年8月、トランプ氏に「ヘッジファンドのやつらは税金を払わない」と言われた事を受けてスカラムッチ氏はテレビでトランプ氏を「反米の金目当ての政治家」と呼んだ。この発言につき先週21日「政界で経験の浅かった私は大きな間違えをした」と述べ後悔しているという。この発言を大統領は今でも「15分に一度話題にする」と言っている。
・スカラムッチ氏は情報リークに関して、トランプ氏と同じ意見である。日曜のFOXニュースの番組で、「リークをなくす大胆な改革」を示唆。リークが続くようなら更なる人事改造があるという。金曜の会見ではホープ・ヒックス 氏とダン・スカヴィーノ氏の移動はないとしたが、他のスタッフには通知する予定だと述べている。
・スカラムッチ氏は記者会見でのカメラ使用を復活させるつもりである。現在カメラが入らない記者会見となっているが、大統領に相談しておりサンダース新報道官のカメラ入り会見が実現する可能性もあるとしている。
・スカムッチ氏はロースクール出身でウォールストリートの金融業、法の知識が政権が直面する問題にどう役立つかについて語っており自身の資質に自信を持っているという。」
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