|
|
|
|
【Globali】
トランプとロシア問題:露諜報機関、米大統領選前に投票システム業者をハッキング、NSAの露関連機密文書漏洩で下請け業者の請負社員を逮捕(2017/06/07)
6月5日の 『The Guardian』、 『NBC』によれば、トランプ米大統領とロシアの問題に関し以下の通り報じている。国家安全保障問題を専門とするウェブサイトであるInterceptが報道した米国家安全保障局(NSA)の高度な機密報告書によれば、露諜報機関は2016年の米大統領選挙期間中に数週間、米国の投票システム業者をハッキングした。米司法省はロシアのハッキングに関するNSAの機密報告に関する記事が公表されたわずか1時間後、ジョージア州の米国政府機関の施設の下請け業者のプルリバスインターナショナルコーポレーションの請負社員のリアリティ・リー・ウィナー容疑者(25歳)が、政府の施設から機密資料を持ち出し報道機関に郵送した容疑で逮捕されたと発表した。NSAはジョージア州に大きな施設を持つ。米大統領選挙期間中の米民主党幹部の電子メールアカウントへのハッキングはこれまでに報道されているが、投票数の計算への影響は無いとされてきた。
このNSAの機密報告書で、露軍諜報機関は米大統領選挙期間中少なくとも1社の米投票システム業者に対してサイバー攻撃を実施し、投票前日に100人以上の地方の選挙管理官にスピアフィッシング(特定の個人・団体を標的とした詐欺)電子メールを送付した。Interceptはこの2017年5月5日付のNSAの機密報告書が匿名で提供され、ロシアの米大統領選挙における干渉について最も詳細な報告書であるとした。プーチン露大統領による否定にもかかわらず露連邦軍参謀本部情報総局(GRU)が2016年の米大統領選挙を妨害したとNSAは確信している。...
全部読む
このNSAの機密報告書で、露軍諜報機関は米大統領選挙期間中少なくとも1社の米投票システム業者に対してサイバー攻撃を実施し、投票前日に100人以上の地方の選挙管理官にスピアフィッシング(特定の個人・団体を標的とした詐欺)電子メールを送付した。Interceptはこの2017年5月5日付のNSAの機密報告書が匿名で提供され、ロシアの米大統領選挙における干渉について最も詳細な報告書であるとした。プーチン露大統領による否定にもかかわらず露連邦軍参謀本部情報総局(GRU)が2016年の米大統領選挙を妨害したとNSAは確信している。この文書は露諜報機関が2016年8月に米企業にサイバースパイ活動を行い、ハッキング行為から得られたデータを使用して、米国の地方自治体を対象としたスピアフィッシング活動行った可能性があることを示している。Interceptは、この機密報告書では問題のハッキングされた会社は特定されていないとしながらも、製品が米8州で使用されているフロリダ州にある電子投票サービス及び装置のベンダーであるとしている。InterceptはNSAと、この機密報告書の報道が公的利益にそぐわないものであることに合意した。
6月5日の米司法省発表によればウィナー容疑者は6月3日に自宅でFBIに逮捕され、6月5日にオーガスタの米連邦裁判所に出廷した。彼女は2月13日以降施設で勤務しており、その間にこの機密文書をもち出した。彼女の母親によれば彼女は米空軍の元言語学者であった。FBIはウィナー容疑者の米国家安全保障法違反の調査を担当している。米司法当局はウィナー容疑者が5月9日以降、米諜報機関から機密の国防情報を含む機密報告書を印刷し、不適切に削除し、不法に所持し、その数日後、この機密報告書を郵便で報道機関に違法に送ったとしている。
ドミトリー露大統領報道官は、この件に関し情報が真実であるとする証拠は無く露政府に責任はないとしている。
ロシアの米大統領選挙への干渉がどのように成功したか、また選挙結果にどのように影響を与えたかは不明で、米諜報機関は結論を出すに至っていない。しかし、ロシアのハッカーが少なくとも電子投票システムにアクセスした可能性があるという疑いは、トランプ米大統領とロシア問題を調査する特別顧問や米議会の調査に更に大きな圧力となる可能性がある。オバマ米政権は全米50州に選挙システム保護のための予防措置がとられていると主張していた。
閉じる
その他の最新記事
|
|