トランプ政権発足後、東南アジアの首相が、米国を訪問するのは今回が初めてである。
フック首相は、5月29日に米国入りし、米国証券取引所(新興企業向け)のナスダック首脳等と会談を行なうなど、米国と経済関係等を更に強化する意向である。
今回のフック首相の米国訪問に合わせ、ベトナムのインターネットメディア運営会社が、ナスダックとの間で、新規株式公開及び上場に向けた合意書を締結した。...
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トランプ政権発足後、東南アジアの首相が、米国を訪問するのは今回が初めてである。
フック首相は、5月29日に米国入りし、米国証券取引所(新興企業向け)のナスダック首脳等と会談を行なうなど、米国と経済関係等を更に強化する意向である。
今回のフック首相の米国訪問に合わせ、ベトナムのインターネットメディア運営会社が、ナスダックとの間で、新規株式公開及び上場に向けた合意書を締結した。
また、米商工会議所との夕食会で、フック首相は、「ベトナムは、米国からのハイテク製品、サービスの輸入を拡大する。今回の米国訪問で、重要な契約を数多く交わす。」と述べた。
今回、ベトナムは、、米国の資本財・サービスを最大170億USドル(日本円で1兆8840億円)輸入する契約に署名する予定である。
現状では、米国とベトナムの貿易に関しては、ベトナムに対する米貿易赤字は、2016年時点で320億USドル(日本円で3兆5450億円)に達しており、米国にとって、6番目に赤字の多い規模となっており、今回、トランプ大統領がベトナムに対してどのような対応を求めたかに注目が集まる。
一方、安全保障分野においても、ベトナムは、中国の侵攻による不安定化する南シナ海問題で、米国との連携強化を図りたいものと考えられる。
一方、いままで、中国に強硬派であったフィリピンは、政権交代により、大きく態度を変え、米国を遠ざけてまで中国との関係改善に傾注している。
これに対して、ベトナムは、歴史的に中国に対する反感は根強いものがあり、中国の脅威に対抗するため、米国によるアジア地域への関与を求めていくものと考えられる。
このベトナムの要望に対して、トランプ大統領がどうような発言をしたかにも注目される。
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