イタリアのシチリア島で開催された主要7ヵ国首脳会議(G-7サミット)において、中国による東・南シナ海における一方的な海洋活動について懸念を表す共同声明が採択された。これに対して中国側は、当然のことのようにG-7等域外国の干渉に不快の念を示す一方、米軍による“航行の自由作戦(FONOPS)”等の行動に対抗するためか、東・南シナ海上空を飛行する米軍機に中国軍戦闘機を異常接近させる挑発行為を立て続けに行っている。
5月28日付英
『メール・オンライン』(
『ロイター通信』配信):「中国、東・南シナ海問題に関わるG-7声明に“強い不快感”」
中国外交部の陸慷(ルー・カン)報道局長は5月28日、G-7サミットが発表した、東・南シナ海問題に懸念を表するとの共同声明について、同問題に直接関わる当事国の対話による解決努力という事態を十分認識し、G-7等域外国は無責任な言動を慎むべきだとする声明を発表した。
米軍は先週(5月25日)、南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島内のミスチーフ礁上の中国人工島周辺に軍艦を派遣し、トランプ政権下では初めてのFONOPS作戦を実行していた。...
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5月28日付英
『メール・オンライン』(
『ロイター通信』配信):「中国、東・南シナ海問題に関わるG-7声明に“強い不快感”」
中国外交部の陸慷(ルー・カン)報道局長は5月28日、G-7サミットが発表した、東・南シナ海問題に懸念を表するとの共同声明について、同問題に直接関わる当事国の対話による解決努力という事態を十分認識し、G-7等域外国は無責任な言動を慎むべきだとする声明を発表した。
米軍は先週(5月25日)、南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島内のミスチーフ礁上の中国人工島周辺に軍艦を派遣し、トランプ政権下では初めてのFONOPS作戦を実行していた。
同日付中国
『新華社通信』:「中国、G-7による海洋問題干渉を非難」
陸報道局長は5月28日、G-7が5月27日に発表した共同声明について、東・南シナ海における中国と当事国との対話努力を無視し、国際法の名を借りて不合理な干渉をしようとするのは止めるべきだ、と厳しく非難した。
また、陸氏は、中国が同海域において有する主権は、国際法上の原則に適っていることも強調した。
一方、5月27日付米
『Foxニュース』(
『CNNニュース』配信):「中国軍機、米軍機に異常接近」
米海軍のゲリー・ロス中佐は5月27日、米軍偵察機P-3が南シナ海の国際空域を飛行中、中国軍のJ-10(殲-10)戦闘機2機が5月24日(日本時間5月25日)、米軍機に200ヤード(約183メーター)まで異常接近して、進路を妨害する行為に出たと発表した。
同中佐は、南シナ海含めたアジア太平洋空域において、米軍機は国際法に則ったパトロールを常時展開しており、今回の偵察飛行もそれに適っているとして、然るべく事実関係を調査の上で、中国側に“適切なルート”を通じて抗議すると表明した。
なお、東シナ海上空でも先週、中国軍のSu-30(スホイ30)戦闘機2機が、米軍の大気観測機WC-135の進路妨害飛行を行っている。
5月28日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「中国国防部、米軍機は中国領空を侵犯しないよう要求」
中国国防部は5月28日、米軍の哨戒機P-3オリオンが5月25日、香港上空を偵察飛行していたことから、中国軍機が警戒のために接近したと発表した。
同部はまた、最近米軍が空と海から威圧的行動に出ており、中国にとって主権を侵されるとの恐れを抱いているとも表明した。
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