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【Globali】
フランス大統領に中道系のマクロン候補選出
5月7日の 『BBC』、 『Reuters』、 『CNBC』は中道系のマクロン候補が極右政党のル・ペン候補を65.5%対34.5%で破り、史上最年少のランス大統領に選出されたと報じている。支持率の差は直前の世論調査の20%程度から拡大している。マクロン候補は当選後、国民の怒り、不安、疑念を聞き、フランスを傷つけ分裂させる勢力と5年間戦うと述べた。敗れたル・ペン候補は今回の選挙が愛国者とグローバリストの闘いだったとし、新しい政治的な力が出現したと述べ6月の仏国民議会選挙に向け変革を開始すると述べた。マクロン候補は仏大統領選挙戦最終日のハッキング攻撃で本物と偽造の文書が混在する文書が今後公開されたときに受けるダメージに対処する必要がある。マクロン候補の勝利は英国のEU離脱、トランプ米大統領の選出と続いたポピュリズムの勝利に歯止めをかけたことでEU各国は安堵した。マクロン候補は既存の2大政党候補以外からの初の独立系候補者として勝利したが、専門家によればフランスの主流政治の継続とみなされている。今後ヨーロッパの焦点は9月のドイツ連邦議会選挙と現在進行中の英国のEU離脱交渉に移る。フランス大統領にEU支持者が就任した現在、EUは英国との交渉に強気で臨むことができる。
マクロン候補は中道の自由主義者であり、事業家でありEUの強力な支持者だ。昨年8月、オランド仏政権を離れ、独立連合「前進」を立ち上げた。仏大統領選挙の公約では公共部門の雇用削減、600億ユーロの公的支出の削減、失業率の7%以下への引き下げ、労働法の緩和、自営業者への新たな保護を掲げる。
関係者の反応は以下の通りである。ユンケル欧州委員会委員長「フランス人がヨーロッパの未来を選んだのはうれしい」。...
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マクロン候補は中道の自由主義者であり、事業家でありEUの強力な支持者だ。昨年8月、オランド仏政権を離れ、独立連合「前進」を立ち上げた。仏大統領選挙の公約では公共部門の雇用削減、600億ユーロの公的支出の削減、失業率の7%以下への引き下げ、労働法の緩和、自営業者への新たな保護を掲げる。
関係者の反応は以下の通りである。ユンケル欧州委員会委員長「フランス人がヨーロッパの未来を選んだのはうれしい」。メルケル独首相「欧州の強い勝利」メイ英首相「最も緊密な同盟国の新大統領と協力することを楽しみにしている」。オランド仏大統領「国民が共和国の価値を結びつけたいとの結果を示した」。トランプ米大統領「おめでとう、一緒に仕事をするのを楽しみにしている」。
マクロン仏政権は一週間以内に発足しそれは5月11日の可能性が高く、その後6月11、18日に予定されている定数577名の仏国民議会選挙に焦点は移ると専門家は見ている。マクロン候補の政党「前進」も候補者を立てるが場合によっては連立政権となるかもしれない。仏大統領選挙期間中は他政党から支持を得ていたが、これはル・ペン候補を倒すためだ。マクロン候補は今回大統領選での約25%の棄権者や9%の白票投票者、彼の主張について懐疑的な人たちからも支持を得る費用がある。最新のOpinionWay-SLPV Analyticsによる世論調査によれば6月11日の第1回仏国民議会選挙投票ではマクロン候補の政党「前進」が249?286議席、中道かつ保守的な政党が200~210議席、社会主義政党28~43議席、ル・ペンの極右政党15~25議席となっている。6月18日の第2回仏国民議会選挙後、仏首相は任命される。
今回の仏大統領選挙の金融市場への影響については、ル・ペン候補の当選の可能性が無くなったことでユーロは5月7日の夕方に市場が開いたとき、ドルに対して過去6ヶ月の高値に急上昇し、1ユーロ1.1010ドルに達した。前週末は1ユーロ1.0995ドルだった。フランスの株価指数のCAC指数は、引き続き好調に推移する可能性が高い。
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