世界の軍事費は、2001年から2009年まで年平均4.5%増加していたが、2011年以降、各国での緊縮財政政策等により減少に転じていた。しかし、2015年、1%増加の1兆6760億ドル(日本円で186兆5390億円)と再び増加に転じた。
2016年の軍事費トップは、米国で全体の36%を占めており総額6110億USドル(日本円で68兆40億円)、2位は中国で2150億USドル(日本円で23兆9300億円)、3位はロシアで692億USドル(日本円で7兆7020億円)、4位はサウジアラビアで637億USドル(日本円で7兆900億円)、5位はインドで559億USドル(日本円で6兆2220億円となり、前年の3位と4位が入れ替わった。...
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世界の軍事費は、2001年から2009年まで年平均4.5%増加していたが、2011年以降、各国での緊縮財政政策等により減少に転じていた。しかし、2015年、1%増加の1兆6760億ドル(日本円で186兆5390億円)と再び増加に転じた。
2016年の軍事費トップは、米国で全体の36%を占めており総額6110億USドル(日本円で68兆40億円)、2位は中国で2150億USドル(日本円で23兆9300億円)、3位はロシアで692億USドル(日本円で7兆7020億円)、4位はサウジアラビアで637億USドル(日本円で7兆900億円)、5位はインドで559億USドル(日本円で6兆2220億円となり、前年の3位と4位が入れ替わった。
以下、6位フランス、7位英国、8位日本、9位独国、10位韓国の順である。
特に、ロシアのウクライナ侵攻以来、バルト三国などで軍事費の増加が顕著に見られ、ラトビアが前年比44%増加の2億6786万ユーロ(日本円で324億9140億円)、リトアニアが35%増加の5億7500万ユーロ(日本円で697億4750億円)となった。
一方、2016年は原油安が影響して産油国での減少傾向が顕著に見られ、サウジアラビアは前年比30%減少し、ベネズエラは56%減少した。
地域別の増加率では、中国の海洋進出等に伴う東南アジア諸国の増加率が目立ち、アジア・太平洋地域の増加率が一番高く前年比4.6%増加の4500億USドル(日本円で50兆億850億円)、ロシアを含む東欧の3.5%増加、西欧の2.6% 増加と続いた。
今後も、トランプ政権の誕生により、米国の軍事費の増加が見込まれ、かつNATO加盟国に対する軍事費増額の要請および地政学的リスクの高まり等もあり軍事費の増加が見込まれる。
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