キム北朝鮮国連副大使は記者団に対し、米国はシリア攻撃で世界の平和と安定を妨げ、朝鮮半島でも攻撃を行おうとしており、主権国家への侵略だと主張し国際秩序を守るよう求めた。また北朝鮮は米国からのいかなる戦争態勢にも対応する用意があり、米国のミサイルや核攻撃に対し、同じもので対応するとしている。空母カールヴィンソン主導の米海軍の空母打撃群が朝鮮半島に送られたことでトランプ米政権が北朝鮮の軍事施設に対して先制攻撃を行う可能性があるという憶測を強めたことに対し、北朝鮮を侵略する米国の無謀な行動は深刻な段階にあると述べた。またトランプ米大統領がより良い行動を北朝鮮に求めたことへのコメントを求められたが、それに答える代わりに米国の北朝鮮政策とペンス米副大統領の非武装地帯訪問について疑問や批判を延々と述べた。また世界最大のホットスポットと呼ばれる朝鮮半島に核の戦略的物資を導入し、朝鮮半島の平和と安全に脅威をもたらし戦争の瀬戸際に押しつけた米国を非難し、米国の凶悪な行動が致命的な結果をもたらすことに米国は責任を負わねばならないと述べた。
国連報道官は米朝間の緊張の高まりを懸念しており非核化の対話に戻るため、外交努力を倍増させるよう各国に求めていると述べた。北朝鮮は4月下旬に国連安全保障理事会がティラーソン米国務長官の議長で会議を開催することに怒りを表明している。北朝鮮は米国の横暴について独自の聴聞会開催を国連安全保障理事会に求めているがミサイルや核実験に関する多数の決議に違反した北朝鮮を国連安全保障理事会は無視している。
一方、4月17日の
『The Washington Post』はペンス米副大統領の韓国訪問等について報じている。 ペンス米副大統領はシリア、アフガニスタンでの最近の爆撃を引き合いに出し、核兵器開発計画を推進することで米国の軍事力に挑戦してはいけないと、北朝鮮との軍事境界線を訪問後ソウルで4月17日北朝鮮に警告した。これはトランプ米政権が北朝鮮に対する軍事行動を検討しているという見方を復活させる可能性がある。ペンス米副大統領はトランプ米政権が北朝鮮に核兵器を平和的な手段で放棄させるよう説得したいと述べたが、同時にすべての対応策が準備されているとの米政府の警告を繰り返した。
一方、スパイサー米大統領報道官はシリア攻撃のように、適切と判断すればトランプ米大統領は決定的な行動をとるとしているが、後にシリアと北朝鮮間の類推を多くしすぎないようにとけん制した。また米国務省の関係者は、米国は北朝鮮がミサイル発射計画を中止し交渉に参加する意思があることを表明するまで、北朝鮮を経済的、政治的、外交的にさらに孤立させるよう引き続き努力すると述べた。
しかし、北朝鮮への攻撃は北朝鮮と密接な関係の中国と米国間の外交的危機を起こす可能性が高い。ル・カン中国外務省報道官は、緊張緩和のために北朝鮮との国際協議を呼び掛けた。トランプ政権は非常に危険な道を進んでいるとラブロフ露外相も警告し最近のシリアのような一方的な行動はないことを願っていると述べた。
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