先週来報じているとおり、中国は南シナ海の西沙(パラセル)諸島や中沙(スカボロー)礁に、領有権争いなどを意に介さず、恒久施設建設や地対空ミサイルの配備を着々と進めている。そして、いつものとおり中国は、かかる自国の勝手な振る舞いを棚に上げて、日本の海上自衛隊がこの程新たに就役させた、ヘリコプター搭載護衛艦“かが”について、旧日本軍の空母と同名だとして、日本が中国脅威論を誇張して第二次大戦時代の軍国主義を復活させようとしている、と難癖を付けている。
3月23日付米
『Yahooニュース』(
『ロイター通信』配信):「中国、日本の新たな航空母艦が軍国主義復活でないことを望むとコメント」
「●中国外交部の華春瑩(ホァ・チュンイン)報道官は3月23日、日本の海上自衛隊が2艦目として新たに就役させた、ヘリコプター搭載護衛艦“かが”が、軍国主義復活を意味するものでないことを望むとコメント。
●同報道官は、“かが”は旧日本軍が保有し、米軍によって沈没させられた空母“加賀”と同名であるとした上で、日本は軍備強化のために“中国脅威”を誇張して口実に使っているとも批評。...
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3月23日付米
『Yahooニュース』(
『ロイター通信』配信):「中国、日本の新たな航空母艦が軍国主義復活でないことを望むとコメント」
「●中国外交部の華春瑩(ホァ・チュンイン)報道官は3月23日、日本の海上自衛隊が2艦目として新たに就役させた、ヘリコプター搭載護衛艦“かが”が、軍国主義復活を意味するものでないことを望むとコメント。
●同報道官は、“かが”は旧日本軍が保有し、米軍によって沈没させられた空母“加賀”と同名であるとした上で、日本は軍備強化のために“中国脅威”を誇張して口実に使っているとも批評。
●なお、護衛艦“かが”は、自衛隊が保有する最大級の護衛官“いずも”と同型。」
同日付英
『インターナショナル・ビジネス・タイムズ』オンラインニュース:「中国、日本の最大級ヘリコプター搭載護衛艦の2隻目の就役に対して警告」
「●3月22日に就役した、海上自衛隊保有の2隻目となるヘリコプター搭載護衛艦“かが”は、今後領有権問題のある東・南シナ海や、離島防衛に配備される可能性があることから、中国は大いに懸念。
●そこで就役翌日の3月23日、中国外交部の華報道官を通じて、軍国主義復活を懸念するとした上で、中国含めた他のどの国もかかる動きに賛同すまいと警告。
●一方、小林鷹之防衛政務官は、護衛艦“かが”の就役式典で、(中国の海洋進出を念頭に置いてか、)日本を取り巻く安全保障環境は厳しくなっており、それに備える同艦の就役であると表明。
●なお、護衛艦”かが”は、中国が日本近海などに出没させている潜水艦を探索・追尾する哨戒ヘリコプターを多く搭載。」
3月24日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「日本、“中
国の脅威”に備えるため、潜水艦探索・追尾の哨戒ヘリコプター搭載空母を就役」
「●今回新たに就役のヘリコプター搭載護衛艦“かが”は、海上自衛隊が既に保有の最大級護衛艦“いずも”と同型の2隻目で、潜水艦の探索・追尾が可能な哨戒ヘリコプター14機を搭載可能。
●中国国営メディア
『環球時報』は、同艦をして“悪名高く”かつ“空母のような”艦船だと批評。
●中国外交部の華報道官は、南シナ海は現在、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)関係国が平和裏に対話を続けているところゆえ、関係外の日本がかかる護衛艦を配備することで、同海域の平穏を乱すことを望まないと表明。
●なお、同報道官は3月16日、護衛艦“いずも”が5月に南シナ海を航行するとのニュースに対して、もし同艦が単なる航行ではない別の目的・行動をする場合は、相応の対抗措置を講ずると警告。」
同日付中国
『チャイナ・デイリィ』:「日本の新型護衛艦就役に対して中国政府が警戒警報」
「●
『ロイター通信』によれば、新型護衛艦“かが”は、日本の海上防衛に大きな戦力となるとして、アジア地域において拡大してきた中国の影響力を押し戻すために就役するものと報道。
●外交部の華報道官は、同護衛艦“かが”の就役は、軍国主義復活を目論むものでないことを望むとした上で、日本は歴史の教訓を学ぶべきだと改めて警告。」
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