政府高官等の情報筋によると、FBI(米連邦捜査局)は、昨年の大統領選挙でトランプ陣営がロシア政府関係者と連携し、民主党候補ヒラリー・クリントン氏に不利となる情報公開について共謀していた可能性を示唆する情報を入手しているという。FBIのコミー長官は、下院情報特別委員会の公聴会でこのロシア介入疑惑を捜査中である事に言及していた。これまで収集された情報は状況証拠で、そこから結論を出すのは時期尚早であり、またロシア疑惑が明るみなったため、ここ数か月間はトランプ側近とロシアとの接触が止まったため決定的情報入手に手こずっているのだという。マイケル・フリン元大統領補佐官らトランプ陣営の幹部だった4人が捜査対象とされている。FBIの防諜(スパイ防止)捜査は、膨大な政府の最高機密を含むため、それを公けに出来ない面もあり、あらゆる側面から捜査は進行中である。
3月23日付英国
『インディペンデント』は「FBIはトランプ側近がクリントン陣営にダメージを与えるためロシアと共謀したという情報を掴んでいる」との見出しで以下のように報道している。
FBIはトランプの側近がヒラリークリントンの選挙にダメージとなるような情報を出すためロシアの工作員とされる人物らと共謀したという情報を入手したという。
米高官は「CNN」に対しFBIが、人物の個人情報、移動、職業、通話履歴、面会記録を調査しているが、その情報は決定打とはなっていないという。...
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3月23日付英国
『インディペンデント』は「FBIはトランプ側近がクリントン陣営にダメージを与えるためロシアと共謀したという情報を掴んでいる」との見出しで以下のように報道している。
FBIはトランプの側近がヒラリークリントンの選挙にダメージとなるような情報を出すためロシアの工作員とされる人物らと共謀したという情報を入手したという。
米高官は「CNN」に対しFBIが、人物の個人情報、移動、職業、通話履歴、面会記録を調査しているが、その情報は決定打とはなっていないという。
この爆弾報道はFBIのコミー長官がトランプ陣営の「信憑性のある悪行」や「米国人が外国の工作員のような働き」の疑いのためその行動を調査していると発表した数日後に出されたもの。
某司法当局者の話では、不利な情報が整えば選挙に不利な情報を開示する準備があったのだという。FBIは既に元側近のフリン氏、ポール・マニフォート、ロジャー・ストーン, カーター・ページらをロシア高官との接触の疑いで調査している。
スパイザー大統領報道官は月曜、「調査と証拠確定とは全く別のもの」とロシア介入を否定。
民主党のアダム・シフ上院情報特別委員会委員長は「NBC」で「状況証拠以上のものがある」と発言、選挙妨害でロシアとトランプ陣営が共謀したことを示唆した。
同日付米国
『CNN』は「情報機関がトランプ側近のロシア接触を調査中、米高官」との見出しで以下のように報道している。
コミーFBI長官がトランプ陣営がロシアの工作員とみられる人物らと共謀していたと見られる当件を調査中であると発言した事について、大統領府はコメントを出しておらず、FBIはコメントを控えている。一方、スパイザー報道官は証拠がないと主張した。
司法当局者は「陣営に関連ある人物らが調査を受けており、準備が整えば情報を開示する事に同意していた」のだという。
一方別の高官らは、収集されている情報では選挙介入と断定するには不十分であり、FBIはロシア共謀の有無を証明できていないが、共謀の事実を示す情報に現在捜査の焦点が絞られているという。FBIが捜査中のフリン氏ら4名はいずれもFBIの主張を否定している。
情報筋によると、現在FBIが決定的情報入手に手こずっている点は、ロシア疑惑が明るみなったため、ここ数か月間トランプ側近とロシアとの接触が止まっていることにあるという。ロシアの高官側でも、盗聴をより困難にするために通信手段を変更したという。
FBIの防諜(スパイ防止)捜査は、たいていの場合において膨大な政府の最高機密を含むため、犯罪者を起訴するためにそれを公けに出来ないという問題に直面する。
捜査は今もあらゆる側面・情報筋を駆使し進行中である。米高官は、捜査対象情報は元英国諜報機関職員が開示した文書をもとにしたものでないとしている。
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