3月3日付
『テレグラフ』:
金正恩が「北朝鮮の核開発は最終段階に入り、核ミサイルはアメリカ国土を射程距離におさめた。」と発表したことで、トランプ大統領はかねてから「何があっても北朝鮮には大陸間弾道ミサイルを絶対に使わせない。」と強硬姿勢を見せていた。
先日、北朝鮮がサリンよりも毒性の強いと言われる猛毒性のVX神経ガスを使用して、異母兄弟の金正男氏を暗殺したため、ホワイトハウス内の北朝鮮への見方はさらに厳しくなってきている。...
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3月3日付
『テレグラフ』:
金正恩が「北朝鮮の核開発は最終段階に入り、核ミサイルはアメリカ国土を射程距離におさめた。」と発表したことで、トランプ大統領はかねてから「何があっても北朝鮮には大陸間弾道ミサイルを絶対に使わせない。」と強硬姿勢を見せていた。
先日、北朝鮮がサリンよりも毒性の強いと言われる猛毒性のVX神経ガスを使用して、異母兄弟の金正男氏を暗殺したため、ホワイトハウス内の北朝鮮への見方はさらに厳しくなってきている。政策の見直しに関するレポートでは「ホワイトハウスは今後やむを得ない場合は、北朝鮮に対しては先制攻撃をも辞さない覚悟を示す必要がある。」とまとめられているという。
これらの政策の見直しは、核の全面戦争を回避するために定期的に行われるもので、トランプ大統領が就任してまもなく安全保障会議を中心に今後の広範囲にわたる安全保障の戦略の見直しの一環として発表された。
ホワイトハウス関係者によれば、トランプ大統領の就任後アメリカは各同盟国との対談を経て、「核の脅威に対抗するために軍事的な行動の選択肢をさらに広範囲にするべき。」と訴えてきたようだ。
アメリカの外交問題評議会の北朝鮮問題の関係者は、「ここ何年もの間北朝鮮が核の脅威を世界に与えるたびに、我が国はミリタリーバランスや世界の安全保障を平和に保つべき戦略を何度も繰り返し見直し、そしてこの核の脅威という悪の体質を終焉させるための徹底的な体制を考案し、広範囲にわたる軍事的選択肢を慎重かつ大胆に検討してきた。」
と述べていて、まさにアメリカの北朝鮮や世界中の核の脅威に対する強硬姿勢の徹底ぶりを見せている。
そのような中で、先日の金正男暗殺事件に関して、北朝鮮政府は「VX神経ガスは大変危険な化学物質であり、使用者および周辺のものの命さえ落とす危険性があるため使用は一切禁止されている。法律を破ってまで我が国の工作員が使うというのは考えられない。金正男は高血圧で糖尿病や心臓病の病歴があり、心臓発作により死亡した可能性が高い。」とあくまで自身の国の関与は認めていない。
しかし、マレーシア政府は「金正男氏は20分以内にあっという間に死亡したため、VX神経ガスが使われた可能性は非常に高い。」と主張し、「今後は、ビザのない北朝鮮からの観光客はマレーシアには一切入国させない」と発表した。
しかし、金正男氏の暗殺容疑で逮捕された北朝鮮の男性工作員は「証拠不十分」として、マレーシア政府から釈放されたという。
北朝鮮の現在のボスとされている金正恩の略歴について以下に記載する。
・1983年に平壌に生誕したとされているが、実際の出生年月日は不明である。
・2011年に金正日が死亡し、後を継いだとされる。
・2013年4月にアメリカロサンゼルスと首都ワシントンを核で先制攻撃すると脅迫
・2013年12月「国家反逆罪」の罪で自身の祖父を死刑にした、と発表されている。
・2015年5月 韓国系メディアによると「会議中に居眠りした」として防衛大臣を死刑
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