2月24日付米
『NBCニュース』:「米国、中国に軍事力を見せ付ける」
「●中国の南シナ海軍事拠点化を牽制するように、米国は2月からほぼ毎週艦隊を同海域に派遣。これは、トランプ大統領就任以来最大規模。
●具体的には、原子力空母カール・ヴィンソン率いる空母打撃群を南シナ海に、そして、3隻の攻撃型潜水艦アレキサンドリア、シカゴ、ルイジアナを西太平洋に(うち少なくとも1隻は南シナ海に)それぞれ派遣し、また、中国に最も近い豪州北部のティンダル空軍基地で行われた米豪共同演習に十機余りのF-22ステルス戦闘機を派遣。
●更に、核戦争に備えた実戦訓練として、カリフォルニア州からトゥライデントII潜水艦発射弾道ミサイル4発を4,200マイル(約6,700キロメーター)離れた太平洋沖に向けて発射。これは3年振りのことで、4発の発射は冷戦終結(1991年)以来初めて。
●中国外交部の耿爽(ゲン・シュアン)報道官は2月21日、米空母カール・ヴィンソンが南シナ海に進出してきたことを受けて、中国は国際法に則って航行・飛行の自由を尊重するが、それにかこつけて同海域の主権や国家安保を脅かすような行動には断固反対すると表明。」
同日付ロシア
『RT(ロシア・トゥデイ)テレビニュース』:「中国メディア:“南シナ海はカリブ海ではない”として米軍の“無謀な”行動を非難」
「●中国国営メディアの
『環球時報』は2月24日社説で、米国は艦隊を何度も南シナ海に派遣し、中国を挑発し、同海域の緊張を高めていると非難。
●同紙はまた、米国は中国が同海域で軍事化を進めているというが、目下中国とベトナム・フィリピンとは、対話による解決を図ろうとしている最中であり、余計な波風を立てようとしているのは、域外国の米国であるとも強調。
●そして更に、南シナ海は米国の無謀な行動が通用するカリブ海ではないとした上で、これ以上の傍若無人振りには中国人民解放軍も黙っていないとも付言。」
同日付中国
『チャイナ・デイリィ』:「中国は南シナ海で“疑いのない権利”を主張」
「●中国国防部の任国強(レン・コーキャン)報道官は2月23日、中国は米空母カール・ヴィンソン率いる空母打撃群が2月18日に南シナ海に進入して以降監視を続けているとした上で、米国は中国の主権と国家安保を尊重すべきであると表明。
●更に任報道官は、南シナ海には漸く平和と安定が戻りつつあるので、域外国は同海域の緊張を悪戯に高めることは慎むべきだとも主張。」
一方、同日付英
『インターナショナル・ビジネス・タイムズ』オンラインニュース:「ドゥテルテ大統領、南シナ海に関わるフィリピン外相のコメントに腹を立てた中国をなだめすかす」
「●フィリピンのペルフェクト・ヤサイ外相が2月21日、ASEAN諸国は中国が南シナ海で武器配備を進めていることに不安を覚えているとコメント。
●これに対して中国外交部の耿爽報道官は、それはASEAN共通の意見ではなく、ヤサイ外相の個人的見解だとして非難。
●更に中国側は、2月23日からフィリピン訪問予定の商務部長(商務相に相当)の派遣を急きょ延期。
●同部長は、数十億ドル(数千億円)相当の40件余りの共同開発協定書の締結のために訪問を計画。
●そこでロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、中国はヤサイ外相のコメントを誤解しており、自身が訪中時に話したとおり、フィリピンは中国との友好関係構築を模索していくとの方針に何ら変更はないと、中国側にアピール。」
2月25日付フィリピン
『マニラ・ブルティン』紙:「ドゥテルテ大統領の中国宛メッセージ:領有権問題を友好的に協議することを希望」
「●ドゥテルテ大統領は2月24日、ダバオ・デル・ノルテ州のフィリピン・中国商工会議所リハビリ施設改装式典に臨み、フィリピンとしては、フィリピン西沖(スカボロー礁)海域の開発について、両国が友好的に協議していくという方針に変わりはないと強調。」
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