トランプ米大統領は、「メキシコとの国境沿いに壁の建設をする」という大統領令を出した。 メキシコ大統領は、「メキシコは壁建設の費用負担はしない」と述べ３１日の米国会談を中止した。 またスパイサー報道官は、「壁建設費用捻出のためメキシコからの輸入品 に２０％課税するだろう」と述べた。 こうした状況から、今後メキシコの日本自動車関連企業への影響が懸念される。菅官房長官は、「我々は米国とメキシコとの関係が日本の会社にどういう影響をもたらすか今後も検証していく。」と述べた。

ＮＡＦＴＡ（北米経済連携協定）が今後どうなるか余談を許さないが、もし関税が０％程度でなければ日本の自動車関連産業への影響は避けられないものと思われる。 また、日本の自動車メーカーは米国での 現地生産を増やしているとはいえ年間１７５万台を米国へ輸出している。今後万が一、メキシコ同様関税が引き上げられると大変な状況になるのは明らかである。 今のトランプ大統領の実施しようとしてい ることは、自国の利益のみを優先した圧力強要政策であり大きな問題である。...

ＮＡＦＴＡ（北米経済連携協定）が今後どうなるか余談を許さないが、もし関税が０％程度でなければ日本の自動車関連産業への影響は避けられないものと思われる。 また、日本の自動車メーカーは米国での 現地生産を増やしているとはいえ年間１７５万台を米国へ輸出している。今後万が一、メキシコ同様関税が引き上げられると大変な状況になるのは明らかである。 今のトランプ大統領の実施しようとしてい ることは、自国の利益のみを優先した圧力強要政策であり大きな問題である。現実路線として、日本は先を見越してアジアを含めた世界各国との関係改善に重点を置かなければならない。このような状況に鑑み、日本は早急に他国とＦＴＡ（自由貿易協定）を推進していくべきであろう。ただ、日本の工業製品の関税はほぼ０％であり他国から譲歩を引き出しにくい状況にある。よって、日本は、他国からより譲歩を引き出しやすい関税削減・撤廃に争点になる２国間交渉よりも様々な基準や制度の調和、共通のルール作りの重要性が増す広域ＦＴＡが好ましいと思われる。したがって、日本の今後取るべき貿易政策はＴＰＰのような広域ＦＴＡの推進であり現実的には米国が加盟しないことを前提とした枠組み作りを目指すべきである。