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【Globali】
フランス:地政学的危機状態により世界の潜水艦市場が活気づく(2024/10/08)
『フランス・ルモンド誌』10月6日付けで、フランスのナバル・グループがオランダ向けに4隻のバラクーダ型潜水艦の売買契約を正式に結び、カナダが12艘の潜水艦の見積を各社に依頼したと伝えている。現状444隻ある潜水艦が、次の10年でさらに増加することになる。ナバル・グループとしては今回の契約を糸口として、NATO加盟国などの潜水艦建造に加担していきたいと考えている。
7年間の交渉と、その後の6か月間の不明確な状況の後、フランスのグループのポムレ会長とオランダのツインマン防衛長官は、9月30日、50億ユーロ(=約8000億円)の金額で4隻のバラクーダ型潜水艦をオランダに供給する契約書に調印した。オランダは、ワルラス級潜水艦を今後、10年かけて新しい潜水艦に取り替える計画だという。
この契約は、オランダのロイヤルIHC造船会社と同盟関係にあるフランスのナバル社が、競合他社のスウェーデンのサーブ・コッカム社やドイツのティセンクルップ・船舶システム(TKMS)社から勝ち取った点で大きな意味があるという。...
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7年間の交渉と、その後の6か月間の不明確な状況の後、フランスのグループのポムレ会長とオランダのツインマン防衛長官は、9月30日、50億ユーロ(=約8000億円)の金額で4隻のバラクーダ型潜水艦をオランダに供給する契約書に調印した。オランダは、ワルラス級潜水艦を今後、10年かけて新しい潜水艦に取り替える計画だという。
この契約は、オランダのロイヤルIHC造船会社と同盟関係にあるフランスのナバル社が、競合他社のスウェーデンのサーブ・コッカム社やドイツのティセンクルップ・船舶システム(TKMS)社から勝ち取った点で大きな意味があるという。7月時点では、契約は一旦、破棄され、オランダの政権交替により、契約は宙に浮いた状態となっていた。
ツインマン防衛長官は、今回の潜水艦建造計画の契約に関して、その理由を「ナバル・グループは、潜水艦の建造に多くの経験を持っており、オランダの造船業は独自の特化した知識を所有している。」と語った。さらに、「バラクーダ型潜水艦は、ディゼルー電動型の推進エンジンを持ち、フランス軍用の原子力推進型潜水艦と同じく、フランスのシェルブールで建造される予定である。
しかし、多くの構成機器はオランダ国内で製作される。オランダ側は、自国の造船産業の経験を維持することと、潜水艦のライフサイクルでの補修の自律性を維持したいとする戦略的な考えを持っている。
一方、カナダは、氷塊の下を潜航可能な従来型の潜水艦12隻の見積もりを各潜水艦建造会社に依頼している。カナダはNATOのメンバーで、世界で最も長い沿岸線を有しているが、英国製の1990年後期の旧式の潜水艦を、新型に置き換えて、地政学的な変化に伴って、最近、活発化してきたロシアや中国の潜水艦の北極周辺の動きを監視できる潜水艦を設けたいと考えている。
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