日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告(70歳)の報酬過少報告事件に関与したとして罪に問われている、同社元副社長のグレッグ・ケリー被告(68歳)の控訴審が結審した。判決は来年2月に言い渡される。
9月19日付
『ジ・インディペンデント』紙は、元日産副社長のグレッグ・ケリー被告の控訴審が結審した旨報じている。
元日産副社長のグレッグ・ケリー被告は2018年、同社元会長のカルロス・ゴーン被告(2019年末海外逃亡)の報酬過少報告事件に関与したとして、金融商品取引法違反容疑で逮捕・起訴された。
ケリー被告の東京地裁での第一審は2022年、検察側が起訴事由とした2010~2017年における91億円の過少申告容疑について、2010~2016年分は関与を否定し2017年のみの関与を認定した上で、懲役6ヵ月・執行猶予3年の有罪判決を下した。...
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9月19日付
『ジ・インディペンデント』紙は、元日産副社長のグレッグ・ケリー被告の控訴審が結審した旨報じている。
元日産副社長のグレッグ・ケリー被告は2018年、同社元会長のカルロス・ゴーン被告(2019年末海外逃亡)の報酬過少報告事件に関与したとして、金融商品取引法違反容疑で逮捕・起訴された。
ケリー被告の東京地裁での第一審は2022年、検察側が起訴事由とした2010~2017年における91億円の過少申告容疑について、2010~2016年分は関与を否定し2017年のみの関与を認定した上で、懲役6ヵ月・執行猶予3年の有罪判決を下した。
これについては、原告側・被告側双方が各々全面有罪、全面無罪を求めて同年中に控訴し、2月19日に東京高裁における控訴審が結審したものである。
ケリー被告の代理人である喜田村洋一弁護士(74歳、注後記)は最終弁論で、“8年間にわたる有価証券報告書上の報酬過少報告に関わる事件において、2017年分だけ関与したと認定した第一審の判決は不合理だ”とした上で、“全ての裁判所提出文書・証拠等を精査した結果、依頼人(ケリー氏)は無罪であるとの確信を持っており、同氏の名誉を回復し、かつ「正義(justice)」を実現させたい”と力強く述べている。
なお、同高裁家令和典裁判長(63歳、2023年就任)は、来年2月4日に判決を言い渡すとしている。
(注)喜田村洋一弁護士の主な担当事件:①1981年三浦和義氏のロス疑惑(殴打殺人未遂事件)で三浦氏を弁護して無罪判決獲得、②1999年故ジャニー喜多川氏性加害事件報道で文春側の代理人弁護士を務め勝訴、③2024年お笑いタレント松本人志氏の性的行為強要疑惑報道で文春側を代理、係争中。
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