問題となったビデオでは、少女の父親が、娘に頼まれてグーグル社の生成AIプログラム、‘ジェミニ’を活用して、米国400ｍハードル女子チャンピオンのシドニー・マクラフリン・レブロン選手に賞賛の手紙を作成している様子が放映された。

このビデオの内容に対して、「グーグルは、生成AIで小さな少女の創造性を踏みにじっている。...

問題となったビデオでは、少女の父親が、娘に頼まれてグーグル社の生成AIプログラム、‘ジェミニ’を活用して、米国400ｍハードル女子チャンピオンのシドニー・マクラフリン・レブロン選手に賞賛の手紙を作成している様子が放映された。

このビデオの内容に対して、「グーグルは、生成AIで小さな少女の創造性を踏みにじっている。」という感情的とも言える非難の嵐がSNSに吹き荒れることとなった。

「ビデオ画像での父親は、小さな娘が自らの言葉で表現することを勧めないで、直接、人工知能（AI）アプリを利用することを教えている。これは、最もAIの使い方として我々が推奨したくないものだ。」とシェリー・パルマ―氏(米国シラキュース大学メデイア専攻の教授)は強く反発している。

以前にも、アップル社の新アイパッドプロの広告で、人間の創造性をアプリでも達成できるという誤解を生じる内容が流されたが、SNS上で非難を浴びた。アップル社としては直ぐに謝罪し、新アイパッドプロのアプリ広告を取り下げている。

なお、グーグル社は、AI広告ビデオを取り下げるまえに、「グーグル社の見解としては、AIが人間の創造性を発展するための有効な手段になるが、人間の創造性に置き換わることはできないと考えている。」と明確な説明を行っている。