ロシアは、ウクライナでの戦場で小規模な侵略を重ねている一方で、数か月前からウクライナの同盟国、米国とのもう1つの対決領域である宇宙での挑戦行動を行っていて、ロシアと米国間の緊張関係がこの分野でも生じているという。
最近の出来事として米国国防省の報道官、パット・ライダー少将の記者会見によると、5月22日水曜日にロシアは、戦略的宇宙衛星を米国と同じ軌道上に乗せることに成功した。さらに、「ロシアは、地球を回る低い軌道の軍事衛星を打ち上げて軌道に乗せたが、この軍事衛星は、同じ低い軌道上を回る他の国の衛星を攻撃することができる。...
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ロシアは、ウクライナでの戦場で小規模な侵略を重ねている一方で、数か月前からウクライナの同盟国、米国とのもう1つの対決領域である宇宙での挑戦行動を行っていて、ロシアと米国間の緊張関係がこの分野でも生じているという。
最近の出来事として米国国防省の報道官、パット・ライダー少将の記者会見によると、5月22日水曜日にロシアは、戦略的宇宙衛星を米国と同じ軌道上に乗せることに成功した。さらに、「ロシアは、地球を回る低い軌道の軍事衛星を打ち上げて軌道に乗せたが、この軍事衛星は、同じ低い軌道上を回る他の国の衛星を攻撃することができる。」と追加説明した。
ロシア政府のドミトリー・ペスコフ報道官は、軍事衛星に関する記者の指摘に直接は答えず、「ロシアとしては、国際法に順守して宇宙開発を行っている。」と説明した。
専門家によると、今回の戦略衛星の打ち上げは、ロシアと米国間での宇宙空間での戦略面での競争関係が再発したものと考えられる。
ミッシェル・フリードマン元仏軍宇宙局第1司令官は、「最近の数年間での宇宙局の責任者会議では、中国の宇宙への進出が主な議題となっていて、ロシアの方は、出遅れている感があった。しかし、最近になってロシアが宇宙開発に力を盛り返してきた。」と語った。2014年、ロシアは、クリミア併合とドンバス侵攻開始の年から宇宙空間での戦略衛星の開発を進め、2019年末には戦略衛星‘コスモス2543’での目標衛星の攻撃テストに成功している。宇宙空間での衛星間の攻撃活動は国際法上、禁止されているがロシアは、これを無視しているという。
ところで、ミッシェル・フリードマン氏は現在、スタートアップ企業’ルックアップ・スペース‘を創設者して、宇宙空間での人工衛星などの残骸の監視や軌道上の人工衛星の安全確保の仕事に携わっている。
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