このボックスを‘命(を守る)カプセル’と名付けている。最初はこのカプセルを木材で製造していたが、木材ではシェルターの目的が果たせなかったので、鉄製に変更したという。

工場の作業員は、このポケットサイズのシェルターを‘イケア’のシェルターと呼んでいる。...

このボックスを‘命(を守る)カプセル’と名付けている。最初はこのカプセルを木材で製造していたが、木材ではシェルターの目的が果たせなかったので、鉄製に変更したという。

工場の作業員は、このポケットサイズのシェルターを‘イケア’のシェルターと呼んでいる。このシェルターは、5ミリ厚さの鉄板とおびただしい数のボルトで組み立てられている。ザハーリン氏によると、「このシェルターはとても頑丈で、どのような落下物がシェルターに落ちてきても対応できる。　例えば、建物が倒れてきた場合もシェルター機能を果たすことができる。」と語った。

‘イケア’シェルターが、ビジネスとして成り立つかについてのザハーリン氏の見解は、ほとんど成り立たないという。　むしろ、チャリティ目的でシェルターを製造しているのに近いという。

例えば、‘イケア’シェルターの製造コストが、53000ウクライナフリバニャ（UAH）（＝約21万円）かかるとした場合に税抜き、70000UAH（＝約28万円）で販売している。ザハーリン氏によれば、この程度の利益率ではビジネスとして成立しないと語った。

さらに、ザハーリン氏は、「これまでの24カ月間のロシア軍による侵攻によってウクライナ側で、民間人、軍人を合わせて数万人の死傷者が出ている。」と付け加えた。これらの犠牲者数を少なくするために‘イケア’シェルターの製作を思い立った。」と語った。