欧州での空気の質は向上しているが、汚染レベルは依然として極度に高いレベルにあるという。これは、AEEの2021年以来となる11月24日付けの報告書から発せられた警告といえる。
AEEは、EU 27カ国の大気汚染状態が自国の大気汚染基準に到達していないことと、WHOが定めた基準をも満たしていないと指摘している。WHOは、このことが欧州人の健康を阻害することになっていると強く警告している。...
全部読む
欧州での空気の質は向上しているが、汚染レベルは依然として極度に高いレベルにあるという。これは、AEEの2021年以来となる11月24日付けの報告書から発せられた警告といえる。
AEEは、EU 27カ国の大気汚染状態が自国の大気汚染基準に到達していないことと、WHOが定めた基準をも満たしていないと指摘している。WHOは、このことが欧州人の健康を阻害することになっていると強く警告している。
AEEのイリアーモノネン局長は、「大気中には多くの汚染物質が存在するが、その中で微細粒子が最も有害である。 最新の研究によると、2021年における25.3万人の死亡は、微細粒子によるもので、 適切な対策を講じることで死亡者の発生を回避できる可能性がある。」と主張した。
AEEによると、微細粒子による死亡者数は、2005年から2021年の間に41%減少したが、EU加盟各国は減少努力を継続することが必要であるという。
報告書によると、EU諸国で二酸化窒素による汚染は5.2万人の死亡原因になっており、オゾンについては、短期間曝されることが、2.2万人の死亡原因となっているという。
さらに、都会では交通機関が主な大気汚染の原因となっている。ある地方では石炭や材木などの固体燃料を使う家庭の暖房が、大気汚染を増やしているという。これらの大気汚染現象が積み重なって病気を併発し、さらに病気を悪化させている可能性があるという。
AEEは報告書で、気候変動、特に都市部での気温の上昇が冷房設備による電力消費を増やし、発電設備での化石燃料の消費増大を導き、大気の汚染を助長して欧州人の健康を脅かしていると指摘している。
閉じる