ジョー・バイデン大統領(80歳、2021年就任)は5月29日、アーリントン国立墓地(1864年開設、約40万人の戦没将兵埋葬)において、カマラ・ハリス副大統領(58歳、2021年就任)他と共に数多の戦没将兵を追悼した。
5月29日付
『AP通信』は、ジョー・バイデン大統領一行が、戦没将兵追悼記念日(メモリアルデー、注1後記)にアーリントン国立墓地を訪れて追悼した様子を報じている。
ジョー・バイデン大統領は5月29日のメモリアルデーに、アーリントン国立墓地を訪問して、米国のために尊い命を犠牲にして戦った数多の戦没将兵を追悼した。
同大統領は155回目となるこの日、ジル夫人(71歳)、カマラ・ハリス副大統領及び伴侶のダグラス・エムホフ氏(58歳、弁護士)と共に同墓地で顕花した上で、“民主主義擁護のために捧げた命は尊く、決して忘れることはない”として戦没者を慰霊した。...
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5月29日付
『AP通信』は、ジョー・バイデン大統領一行が、戦没将兵追悼記念日(メモリアルデー、注1後記)にアーリントン国立墓地を訪れて追悼した様子を報じている。
ジョー・バイデン大統領は5月29日のメモリアルデーに、アーリントン国立墓地を訪問して、米国のために尊い命を犠牲にして戦った数多の戦没将兵を追悼した。
同大統領は155回目となるこの日、ジル夫人(71歳)、カマラ・ハリス副大統領及び伴侶のダグラス・エムホフ氏(58歳、弁護士)と共に同墓地で顕花した上で、“民主主義擁護のために捧げた命は尊く、決して忘れることはない”として戦没者を慰霊した。
同大統領は更に、民主党政権として二十数年に及ぶイラク戦争(2003~2011年)及びアフガニスタン戦争(2001~2021年)終結以降、比較的平和な時を迎えていることを誇った。
特に後者の戦争では、2,400人以上の米将兵が犠牲になっていたことから、同大統領としては戦争終結という大統領選公約を果たせたことに満足している。
但し、共和党等からは、2021年8月のアフガニスタン撤収時、約12万人の駐留米将兵・親米アフガニスタン人等の避難手配が稚拙だったとの批判の声が上がっていた。
しかし、この批判に対してバイデン政権は先月、撤収時に発生した問題は、ドナルド・トランプ前大統領(76歳、2017~2021年在任)によるターリバーン反政府勢力(注2後記)との不完全な停戦合意(ドーハ合意、注3後記)に起因するものだと結論付ける総括を行っている。
一方、米国は現在、ロシアによる軍事侵攻に喘ぐウクライナに対して数百億ドル(数兆円)に及ぶ支援を行っているが、このウクライナ戦争がいつ終結するのか見通せない状況になりつつある。
(注1)メモリアルデー:米連邦政府の定めた祝日で、5月の最終月曜日。戦没将兵記念日、戦没者追悼記念日とも呼ばれ、兵役中に死去した米陸軍、海軍、空軍、海兵隊、宇宙軍、沿岸警備隊所属の兵士を追悼する日。最初は、内戦であった南北戦争で戦死した兵士を顕彰するために始められたが、第一次世界大戦以降、あらゆる戦争、軍事行動で死去した米軍兵士を含むように拡大。
(注2)ターリバーン:アフガニスタンで1994年頃から活動するイスラム主義組織で、同国を実効支配。
(注3)ドーハ合意:2020年2月、ドーハ(カタール首都)でターリバーンと米国の間で調印された、アフガニスタンにおける和平を約した合意。アフガニスタン駐留米軍の条件付き段階的撤収及びアフガニスタン人同士の交渉開始等を内容とするこの合意は履行され、約20年間にわたるアフガニスタン紛争は終結。しかし、アフガニスタン政府の関与なしに結んだこの合意は、専門家に「史上最も不名誉な外交交渉のひとつ」と呼ばれ、ターリバーンの本格復権を促すことに繋がったという批判が強い。
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