サッカーのワールドカップ・カタール大会1次リーグF組で、ベルギーにモロッコが番狂わせの勝利をしたことで、興奮したサポーターによる暴動がモロッコ移民の多いブリュッセルなどの都市で起きたという。他の番狂わせとしては、日本がドイツに勝利、サウジアラビアがアルゼンチンに勝利している。
11月27日付
『AP通信』:「W杯、モロッコの勝利を受けベルギー、オランダで暴動」:
W杯でモロッコがベルギーに2-0で勝利したことで、ベルギーとオランダの各都市で暴動が起きた。モロッコのまさかの勝利で、モロッコをルーツとする移民ファンの喜びが爆発したものとみられる。
ブリュッセルでは、警察が催涙ガスを使い、10数人が逮捕され、北部アントワープでも8人が逮捕された。...
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11月27日付
『AP通信』:「W杯、モロッコの勝利を受けベルギー、オランダで暴動」:
W杯でモロッコがベルギーに2-0で勝利したことで、ベルギーとオランダの各都市で暴動が起きた。モロッコのまさかの勝利で、モロッコをルーツとする移民ファンの喜びが爆発したものとみられる。
ブリュッセルでは、警察が催涙ガスを使い、10数人が逮捕され、北部アントワープでも8人が逮捕された。ブリュッセル警察によると、数十人の暴徒が車や電動バイクに放火し、車をレンガで叩いた。顔を負傷した人が発生したあと、警察が動員されたという。
ブリュッセルのフィリップ・クローズ市長は、市街地に立ち入らないよう人々に呼びかけた。警察の指示で、地下鉄や路面電車も停止する場面あったという。市長は、「彼らはファンではない、暴徒だ。モロッコのファンは祝福している。アントワープやリエージュでも同様の事態が起きている」としている。
隣国オランダでも、港町ロッテルダムで暴動が起き、500人のサポーターが警察に花火やガラスを投げつけ、警官2人が負傷。首都アムステルダムやハーグの暴動も報じられている。27日夜までに暴動はほぼ鎮圧された。
同日付米『ポリティコ』:「W杯でベルギーがモロッコに敗退後、ブリュッセルで暴動」:
FIFAワールドカップでベルギーがモロッコに負けた影響で、27日ブリュッセル中心部で暴動が起き、サッカーファンを鎮圧するため催涙ガスや水鉄砲が使われた。
ブリュッセルでは市街地のクリスマスマーケットに機動隊が配備され、交通機関が閉鎖される事態となった。車は放火され、石が投げつけられた。モロッコファンの若者グループは、車やレンタルバイクを破壊した。公共物を破壊し、警察に投石する人々を鎮圧するため、警官約100人が配備された。少なくとも車1台が放火されたという。地元紙「ル・ソワール」によると、ブリュッセル警察は、「覆面をした者を含む数十人が警官ともみ合いになった」としている。
モロッコが勝利したことが混乱の主な原因で、モロッコ移民のルーツとなる都市でファンが熱狂したものとみられている。ベルギー国内のモロッコ移民は約50万人とされ、ブリュッセル市内でも、多くのモロッコ人コミュニティでは平和的に勝利を祝っていた一方、アントワープやリエージュでも混乱が起きていたと報じられる。
ベルギーのアレクサンダー・デ・クロー首相は、「暴力はこの状況に相応しくない。サッカーはパーティであるべきだ」と述べている。極右政党「フラームス・ベランフ」は、この騒動を反移民・ナショナリズムを促す機会と捉え、トム・ファン・グリーケン党首はモロッコ系ベルギー人は「自由に出国せよ」と述べている。
オランダでも、ロッテルダムや、アムステルダム、ハーグで暴動がおきている。
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