前回のストから数か月後、今回再度行われたストは、賃上げと労働条件の向上を要求している。世界で10番目の経済大国の韓国は、自動車産業、セメントや鉄鋼産業などの分野でストの影響を受け始めている。
韓国は、数か月前から経済状況の悪化に起因して多くのストが起こっている。労働組合によると運輸業界の40万人の労働者のうち2.5万人、ストに参加しているものと推定している。
スト参加者の数は限られているが、とても効率的に行われ、一部の物流システムをマヒ状態に陥れている。...
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前回のストから数か月後、今回再度行われたストは、賃上げと労働条件の向上を要求している。世界で10番目の経済大国の韓国は、自動車産業、セメントや鉄鋼産業などの分野でストの影響を受け始めている。
韓国は、数か月前から経済状況の悪化に起因して多くのストが起こっている。労働組合によると運輸業界の40万人の労働者のうち2.5万人、ストに参加しているものと推定している。
スト参加者の数は限られているが、とても効率的に行われ、一部の物流システムをマヒ状態に陥れている。自動車や鉄鋼、セメント製造業部分は特にストの影響を多く受けている。スト計画者は今後、石油製品や食料品の物流システムに障害を与えることを計画しているという。
ところで、今年の6月にはすでにトラックドライバーの8日間のストライキで韓国経済に12億ドル(=約1680億円)の損失をもたらしている。トラックドライバーたちは最低給料の保証を確保するため、数か月前に妥結した同意を来年1月以降まで延長することを要求している。しかしながら、保守党のユンソクヨル大統領は今後、トラックドライバーたちとの全ての交渉を拒否し、断固とした態度を取るものと見られる。
なお、韓国の法律によれば、政府が輸送部門のストライキ当事者に対しては強制的に業務に戻ることを命令する権限を与えられている。もし命令に従わなければ3年間の投獄か、もしくは2万ユーロ(=約300万円)以上の罰金が科されるという。
しかし韓国ではこれまで、政府による強制的なストライキの停止命令が執行された例はないという。ともあれ今後の韓国トラックドライバーたちのストの成り行きが注目される。
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