トルコはウクライナ戦争当初よりウクライナから約4000人のタタール人を受け入れてきた。その多くが女性と子供たちで、父親たちはウクライナのために戦闘に参加している。
一方、今度はロシア支配下にあるクリミア半島に居住するタタール人がトルコへの移住を希望している。クリミア半島のタタール人は、トルコ語を話す、イスラム教徒の少数民族に属していて、オスマントルコ帝国時代からトルコとの関係が密接であった。...
全部読む
トルコはウクライナ戦争当初よりウクライナから約4000人のタタール人を受け入れてきた。その多くが女性と子供たちで、父親たちはウクライナのために戦闘に参加している。
一方、今度はロシア支配下にあるクリミア半島に居住するタタール人がトルコへの移住を希望している。クリミア半島のタタール人は、トルコ語を話す、イスラム教徒の少数民族に属していて、オスマントルコ帝国時代からトルコとの関係が密接であった。 今回、ロシアでウクライナでの‘特別作戦’のため部分的動員令が施行されてから状況が一変した。すなわち、トルコに移住を希望するタタール人が日ごとに増えている。
ウクライナに住むタタール人のトルコへの移住を援助しているアニフェ・クルトセイトバ世話人によると、首都キーフからに加えてクリミアからの問い合わせ電話が増えて一日中鳴りっぱなしだという。
ロシアのために戦うことを拒否している18才から20才の息子を持つタタール人の母親からは、クリミアから脱出したいが、その方法を教えてほしいとの問い合わせがあった。
クルトセイトバ世話人の話では、警官たちが村や市場にやってきて徴兵対象者を探しているという。クリミアでは徴兵される100人のうち、80人までがタタール人だという。ところが、クリミアでのタタール人の人口割合は20%に過ぎないという。そのため、ロシア当局にタタール人を徴兵する時間を与えずに行動して脱出させる必要があると語った。
ロシア軍は、これまでタタール人のような経済弱者で少数民族を多く戦地に送り出してようやく体面を保とうとしてきた。しかし、今後ともこのような徴兵方法が継続できるとは考えにくい。
閉じる