8月3日付
『ロイター通信』:「米国がウクライナ戦争に直接関与しているとロシアが批判」:
2日ロシアは米国がウクライナ戦争に直接関与していると批判した。
これは、ウクライナの軍情報部スキビツキー副部長が英紙のインタビューで、米国が供与した米国製高機動ロケット砲システム(ハイマース)が、高度な衛星画像とリアルタイム情報をもとに使用されていた、と述べたことに反応したもの。砲撃の前には、米国とウクライナ情報部とで協議が行われ、米国側が攻撃停止の司令を出すこともあるという。...
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8月3日付
『ロイター通信』:「米国がウクライナ戦争に直接関与しているとロシアが批判」:
2日ロシアは米国がウクライナ戦争に直接関与していると批判した。
これは、ウクライナの軍情報部スキビツキー副部長が英紙のインタビューで、米国が供与した米国製高機動ロケット砲システム(ハイマース)が、高度な衛星画像とリアルタイム情報をもとに使用されていた、と述べたことに反応したもの。砲撃の前には、米国とウクライナ情報部とで協議が行われ、米国側が攻撃停止の司令を出すこともあるという。
プーチン大統領の側近がトップのロシア軍は、このインタビューが、「米国はロシアとの対立を避け、ウクライナへの支援を武器供与に限定されると主張してきたが、米国が紛争に直接関与している証拠だ」と述べている。そして、民間人が多数犠牲となったウクライナの攻撃によるドンバス地域等の居住地への攻撃は、米国に責任があると主張した。
一方核兵器に関してロシアは、ウクライナ紛争で核兵器使用に至ることはないが、NATO諸国による「直接侵攻」への対抗として、核兵器使用の決定に至る可能性はあるとしている。核拡散防止条約会議で、ロシアのアレクサンダー・トロフィモフ高官は、「核兵器を使う場合があるとすれば、ロシアの国家への脅威となる大量破壊兵器もしくは、通常兵器への対抗策としてのみとなる。これらのシナリオはウクライナ情勢とは関わりがない」と述べている。
8月2日付英『Guardian』:「米国がウクライナ戦争へ直接関与しているとロシアが主張」:
ロシアは、米国がウクライナへ、長距離ミサイルの標的情報を供与していることを批判することで、ウクライナ戦争における米国諜報部の役割を疑問視し始めた。
ロシア国防省は声明で、米国が「多くの民間人死亡」につながる情報を供与することで、戦争に「直接関与」しており、ウクライナによるドンバス居住地域へのロケット攻撃は、米国に責任があるとした。
バイデン米政権は、1日に発表された5.5億ドルの追加支援を含むと、これまでウクライナへの軍事支援が80億ドルを超えると発表しているが、その一方で、ロシアとの戦争に直接参加してはいないと強く主張してきた。
ウクライナ軍情報部のスキビツキー副部長は、英紙テレグラフのインタビューで、米政府が高機動ロケット砲システム(HIMARS)によるミサイル攻撃を調整していることを認めたと指摘した。ロシア軍撃退に、米国産の長距離ロケット砲(ヒマラス)が非常に効果を出していると答えたことが引き金となった。
同部長は、米側による「素晴らしい攻撃予測やリアルタイム情報」が役に立ったと述べるも、米高官が直接標的の情報を共有していた点は否定。しかし、米国とウクライナ高官の間で、攻撃前に協議があったことは認めた。
ロシアのザハロワ外務省報道官は、この発言に飛びつき、報道機関リア・ノボスティに、「米国の直接関与を示すことに他ならない。武器の供与には使用方法の指導が伴うだけでなく、この場合米国は、直接射撃を担っていると言えるだろう」と述べている。
米国はこれまでウクライナにハイマース16基を供与しており、今週4基が追加される予定で、米国から供与される高度なシステムは、ウクライナの防衛の中心を担っている。
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