トランプ前米大統領が、大統領退任後、初めてワシントンで演説し、今秋の中間選挙での共和党勝利と2024年の大統領選挙出馬へ意欲を見せた。演説では、麻薬やホームレス対策を訴え、中国の司法制度を称える場面もあった。
7月26日付米
『CNN』:「トランプ氏、退任後ワシントンでの初演説で治安対策を訴える」:
26日、トランプ前大統領は、ワシントンでの演説で、共和党の強行な治安対策として、都市での警察権限強化等を訴えた。
2日間にわたりAmerica First Policy Instituteで行われた演説は、就任演説のように、ほぼ暗い話に終始。米国を犯罪、麻薬、ホームレスにまみれた国だと表現した。...
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7月26日付米
『CNN』:「トランプ氏、退任後ワシントンでの初演説で治安対策を訴える」:
26日、トランプ前大統領は、ワシントンでの演説で、共和党の強行な治安対策として、都市での警察権限強化等を訴えた。
2日間にわたりAmerica First Policy Instituteで行われた演説は、就任演説のように、ほぼ暗い話に終始。米国を犯罪、麻薬、ホームレスにまみれた国だと表現した。
犯罪対応として、危険地域の犯罪取り締まりには、州知事の権限を超え、連邦政府の権限で、州兵を派遣する案を述べた。また、大都市郊外に大規模なテント場を設置し、ホームレスを移動させるべきだと主張。そのテントに医療専門家や心理士などを集めるとした。
一方で、中国の司法制度を称賛する場面もあった。麻薬犯罪の裁判が早く、麻薬密売人が死刑となる、中国習金平国家主席の麻薬対策を称えた。
共和党内で出馬するとみられており、同じくワシントン入りしているフロリダ州のロン・サンティス知事やマイク・ペンス前副大統領には言及しなかった。
今回の演説で述べられたのは、これまで同様、犯罪司法、2020年の選挙不正、議会襲撃事件調査委員会の批判などで、同氏の姿勢が変わらないことが示された。
同日付『AP通信』:「トランプ氏とペンス氏の演説で共和党の分裂鮮明に」:
ワシントンで対称的な演説を行ったトランプ元大統領と、かつての腹心ペンス元副大統領。
ホワイトハウスから1マイル程にある会場でペンス氏は、トランプ氏の演説の数時間前、保守派学生団体に向けて演説。「保守派は、米国を取り戻すため、未来に視点をむけるべき。我々の生活様式を守るべく、下を向いていはいけない」、「過去に目を向ける人もいるが、選挙は未来についてするものだ」と述べ、共和党はトランプ氏の敗北から前進むべきだと訴えた。更にペンス氏は「自由施策」の論議を展開し、共和党に新たなビジョンを示した。
共和党内では、まだ選挙結果を受け入れようとしないトランプ忠誠派と、秋の中間選挙に向けて前進すべきだと考えるそれ以外の議員に分裂している。
トランプ氏は今回の演説でも、選挙不正が国会議事堂襲撃につながったと繰り返し、多くの時間不満や抗議に終始していた。
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