なお、米国NASAのアルテミス計画は、人類を最初に月に送り込んだ宇宙船アポロ11月面着陸計画（1969年）から50年以上も経過している。

ところで、今回の月探査計画の目的は、人類が永続的に月面に留まることを目指している。...

なお、米国NASAのアルテミス計画は、人類を最初に月に送り込んだ宇宙船アポロ11月面着陸計画（1969年）から50年以上も経過している。

ところで、今回の月探査計画の目的は、人類が永続的に月面に留まることを目指している。そのため、月面での宇宙ステーションの建設を行うこととしている。　　月軌道宇宙ステーションは、‘ルナ―・ゲートウエイ’と呼ばれ、2024年から月軌道を回る宇宙船で組み立てられるという。ルナ―・ゲートウエイは、言わば将来、月より遠いかなたにある天体への有人飛行を行う場合の踏み台の役目を果たすことになる。

アルテミス合意は、米国と各国との2国間合意を総合したもので1967年の大気圏外の宇宙の統括する国際合意に基づいている。

この合意に調印した国々は月での将来の活動にと火星や小惑星の活動に適用される次の10項目余りの原則を順守することになる。：役務の透明性、システムの互換性、苦境に陥った人員の援助、科学データの共用化、歴史的な場所の保存、などの原則がある。

一方、2020年に発表されたアルテミス合意の文書に対して、中国やロシアは調印していない。というのは、中国とロシア両国は共同して独自の月軌道上の宇宙ステーションの建設を計画している。日本を含めた欧米諸国と独裁国家の中国、ロシアグループ間の冷戦構造が月まで延長されるのは遺憾ともし難いかぎりである。