ジョー・バイデン大統領(79歳)が、就任以来初となる日韓訪問を行っている。それぞれの首脳会談で仮想敵として協議の対象となる北朝鮮及び中国が、同大統領の訪問に合わせて、大陸間弾道ミサイル発射実験や領有権問題で揺れる南シナ海での軍事演習で以て歓迎している。
5月20日付
『AP通信』は、「バイデン大統領のアジア訪問に合わせて、中国が南シナ海で軍事演習」と題して、仮想敵とされた中国が警告を発するかのように、同大統領の訪問に合わせて軍事演習を行っていると報じた。
ジョー・バイデン大統領は5月20日から、就任後初となる韓国、日本への訪問を行い、それぞれの首脳と、アジア地域における安全保障問題について協議する意向である。
そこで、同協議の中で、仮想敵とされている中国が、その訪問に合わせるかのように、領有権問題で揺れる南シナ海において軍事演習を行っている。...
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5月20日付
『AP通信』は、「バイデン大統領のアジア訪問に合わせて、中国が南シナ海で軍事演習」と題して、仮想敵とされた中国が警告を発するかのように、同大統領の訪問に合わせて軍事演習を行っていると報じた。
ジョー・バイデン大統領は5月20日から、就任後初となる韓国、日本への訪問を行い、それぞれの首脳と、アジア地域における安全保障問題について協議する意向である。
そこで、同協議の中で、仮想敵とされている中国が、その訪問に合わせるかのように、領有権問題で揺れる南シナ海において軍事演習を行っている。
南部海南省(ハイナン)の中国海事局(1949年設立)は、南シナ海で5月19日より軍事演習を開始し、5月23日まで続けると発表した。
同局は、演習海域への他国の飛行機や船舶の進入を禁止すると述べているが、具体的場所等を明かしていない。
米国はこれまで、南シナ海における領有権問題に直接関わっていないが、同海域での自由航行を確保するとの目的で、中国が一方的に主権を主張し、かつ実効支配している海域に、米軍艦をしばしば派遣して中国を牽制してきた。
中国は、これに対抗して、同海域の平和と安定を維持するためとして、主権範囲とする海域に造成した人工島に、滑走路・港湾・レーザー設備・ミサイル発射装置等々を建設し、軍事拠点化してしまっている。
かかる状況から、バイデン政権によるアジア同盟国首脳との対中国政策協議が持たれることになるが、これを牽制するための軍事演習実施とみられる。
そして中国は、今月初めより、日本海に中国軍最初の空母“遼寧(リャオニン)”(2012年就役)を派遣航行させている。
更に、中国メディア報道によると、中国軍は5月18日、長距離飛行・核弾頭搭載可能なH-6大型爆撃機2機に南シナ海上空を飛行させたという。
一方、米軍側でも、第7艦隊によると、米空母“ロナルド・レーガン”(2003年就役)率いる空母打撃群が5月20日、母港の横須賀基地を出航し、“所定の海上業務”に当たるという。
なお、中国との領有権問題を抱えるフィリピンは5月20日、同国が実効支配している3つの島に前哨基地を設営したと発表しているが、恐らく中国の反感を買うものとみられる。
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