かつては「花の都」と呼ばれたパリだが、近年はごみや景観の悪さが目立ち、昨年には市民がネット上で「汚いパリ」を強調するキャンペーンが起きた。この批判を受け、市はキャンペーンが一定の効果があったと認め、街の美化へ乗り出している。
1月18日付英国
『Guardian』:「かつての面影を求めるパリの美化マニフェスト」:
パリ市当局は、光の都パリの街の景観を向上させるための「美化マニフェスト」を発表。ネット上で繰り広げられてきたパリの街の汚さを強調する運動を受け、同市のアンヌ・イダルゴ市長は対策を迫られていた。
エマニュエル・グレゴワール副市長によると、緑の党が主導する活動は停止されるという。パリでは2015年に市民による街路樹の下の植樹を許可制で導入。...
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1月18日付英国
『Guardian』:「かつての面影を求めるパリの美化マニフェスト」:
パリ市当局は、光の都パリの街の景観を向上させるための「美化マニフェスト」を発表。ネット上で繰り広げられてきたパリの街の汚さを強調する運動を受け、同市のアンヌ・イダルゴ市長は対策を迫られていた。
エマニュエル・グレゴワール副市長によると、緑の党が主導する活動は停止されるという。パリでは2015年に市民による街路樹の下の植樹を許可制で導入。これまで広く使われてきた鋳鉄カバーが庭園に代わったことで、犬の糞やゴミが溜まってしまった。これは景観として十分なものでなく逆に「維持費の問題を増大させた」という。
今後は、公共スペースへのごみ捨てを決して容認せず、落書きや違法ポスターの取り締まりも強化するという。見苦しい黄色い線が引かれた新しい自転車レーンも廃止され、コンクリートのバリアは「よりスマートな」ものに置き換えられるという。
昨年SNS上では「#汚いパリ」が盛り上がりを見せ、パリ市民が次々と市内のゴミの山や朽ちたベンチ、捨てられたスクーターや荒れ放題の街路樹の写真を投稿。市民は、19世紀ナポレオン3世時代から伝わる個性的なアートモチーフなど街に残る歴史的遺産をも撤去する市に怒りを向けた。市はこのムーブメントを「汚名キャンペーン」だと一蹴しつつも対応を迫られていた。
市は昨年7月、景観向上を目的とした8つの施策を発表したが、今回の「美化マニフェスト」では、この市民キャンペーンが、問題点を明確化し対策を促した点で有用なものだったと評価された。
同日付シンガポール『The Strait Times』:「批判を受け、失われた美しい街を取り戻そうとするパリ」:
パリ市当局は今月18日、光の都を美しくする計画を盛り込んだ「美化マニフェスト」を発表。パリでは汚れた街を強調するオンライン上でのキャンペーンが起き、市長は対策を迫られていた。
これまで公共スペースでの市民による花壇整備などが行われていたが、このアマチュア庭園により、フンやごみが溜まる等より景観が悪化。市は美化計画でゴミ捨てに対し、断固とした施策を示している。同市の市長は社会党から今年4月の大統領候補に出馬するが、有権者へのアピールに苦戦しており支持率は約3%に留まっている。
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