ユーロニュースTVチャンネルは、英国の貧困救済機関NGOオックスファムの報告として、世界の超金持ちランキングに入る10人の財産が、コロナ禍の始まった時期に比べ、2倍になったが一方では99%の人々の収入は減少したと伝えた。
NGOオックスファムは「不公平が世界を駄目にする」とタイトルを付けた報告書で、経済面や性別や民族間や国家間の不公平の増加が、世界を破滅させると訴えて人々に警鐘を鳴らしている。
コロナ禍の始まった時期から今までの世界の超金持ちの全財産は5兆ドル(=約575兆円)から13.8兆ドル(=約1587兆円)へとこれまで経験したことのない増加を示している。
例えばフランスのLVMH、ロレアル、シャネルなどの創始者を含む資産家の5傑の総資産は2020年5月から2021年10月の19か月の間に2倍になり1730億ユーロ(=約22.5兆円)増加している。...
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NGOオックスファムは「不公平が世界を駄目にする」とタイトルを付けた報告書で、経済面や性別や民族間や国家間の不公平の増加が、世界を破滅させると訴えて人々に警鐘を鳴らしている。
コロナ禍の始まった時期から今までの世界の超金持ちの全財産は5兆ドル(=約575兆円)から13.8兆ドル(=約1587兆円)へとこれまで経験したことのない増加を示している。
例えばフランスのLVMH、ロレアル、シャネルなどの創始者を含む資産家の5傑の総資産は2020年5月から2021年10月の19か月の間に2倍になり1730億ユーロ(=約22.5兆円)増加している。
NGOオックスファムの報告書では、資本家の収入増加の原因はコロナ禍の開始時からの国や中央銀行からの民間への援助計画によって株価が急上昇し、それに伴い、有名資産家の保有する株価も上昇し、彼らの資産増加を招いたと分析している。
一方では、NGOオックスファムの報告書によると、コロナ禍の始まった時期から26時間ごとに新しい超金持ちが出現している。同じ26時間ごとに1.6億人の人々が貧困状態に陥っているという。同報告書ではこのような不公平を如何に解消するかを最後に論じている。
すなわち、超金持ちへの税金を段階的に上げることと、国民の保健システムを無料化することで富の分配を促進させ、過度の貧困状態にいる人々を無くすることができると結論付けている。
しかし、不公平解消を政策として如何に具体化するか、どの国の政府も頭を悩ませている課題である。
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