12月1日付
『ロイター通信』:「安倍元総理、もし中国が台湾に武力侵攻した場合に日米は傍観せず、と発言」
安倍晋三元総理は12月1日、もし中国が台湾に武力侵攻した場合には、日米は傍観することはないだろうと発言した。
習近平国家主席(シー・チンピン、68歳)が力づくでも台湾統一を推し進めると表明していることから、台湾をめぐる緊張が高まってきている。
台湾政府も、平和を望むとしながらも、もし必要とあらば武力で自衛すると表明している。...
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12月1日付
『ロイター通信』:「安倍元総理、もし中国が台湾に武力侵攻した場合に日米は傍観せず、と発言」
安倍晋三元総理は12月1日、もし中国が台湾に武力侵攻した場合には、日米は傍観することはないだろうと発言した。
習近平国家主席(シー・チンピン、68歳)が力づくでも台湾統一を推し進めると表明していることから、台湾をめぐる緊張が高まってきている。
台湾政府も、平和を望むとしながらも、もし必要とあらば武力で自衛すると表明している。
安倍氏は、台湾民間シンクタンク・国策研究院(1989年設立)主催のフォーラムに出席し、“台湾の緊急事態は即日本の緊急事態でもあり、かつ、日米同盟にとっても緊急事態である”とした上で、“中国は、特に習国家主席含めて、この点を誤解しないように望む”と表明した。
日本は、中国と領有権争いのある尖閣諸島及び与那国島(八重山列島西端)を領土としているが、いずれも台湾から僅か100キロメートル(62マイル)しか離れていない。
従って、安倍氏は、もし台湾が武力侵略を受ければ、それは日本にとっても大変な危機となると強調した。
日本は、米国太平洋軍の主要基地を多く抱えていることから、もし台湾侵攻が起これば、それは米軍基地にとっても由々しき問題となる。
米国は、国内法によって台湾有事の際に支援をするとされているが、中国軍侵攻に対して実際に米軍を派遣するかどうかは曖昧となっている。
ただ、アントニー・ブリンケン国務長官(59歳)は先月、もし中国が力づくで台湾の現状変更を行おうとすれば、米国及び同盟国が何らかの“行動”を起こすと断言している。
なお、同フォーラムには、将来の総統候補と言われる、台湾北西部桃園市(タオユエン)の鄭文燦市長(チェン・ウェンツァン、54歳)も参加していて、その前で安倍氏は、日本と台湾は自由と民主主義を擁護するため共に戦っていく必要があると訴えた。
一方で安倍氏は、岸田文雄現総理(64歳)が推進しようとしている、隣接する大国の中国との関係を発展させていく必要がある、との考えに同意すると発言している。
ただ、同氏は、“台湾が強くなり、繁栄し、かつ自由と人権を保障することを日本は望んでおり、また、それは世界の望みでもある”とも言及している。
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