9月24日付
『AP通信』他:「9月24日に発生した出来事」
●1789年
・米初代大統領ジョージ・ワシントン(1732~1799年、1789~1797年在位)、初の連邦議会で制定された「裁判所法1789」に署名。これによって、連邦裁判制度確立及び司法長官設定。
●1869年
・後に「ブラックフライデー(注1後記)」と命名される、金価格の大暴落(一挙に▼20%下落)が発生。投機家ジェイ・グールド(1836~1892年)と株式仲買人ジェイムズ・フィスク(1835~1872年)が組んで金買い占めを画策し、金相場が1オンス当たり144ドルから160 ドルまで高騰。これを阻止すべく、ユリシーズ・グラント第18代大統領(1822~1885年、1869~1877年在位)が財務長官に介入を指示したことから、一挙に133ドルまで下落。ニューヨーク・ウォール街の数千人の事業家が破産。
●1929年
・米陸軍のジェイムズ・ハロルド・ドゥーリトル中将(1896~1993年)が計器飛行実験を行ない、操縦席を目隠しした複葉飛行機で離陸、旋回、着陸に成功。
●1934年
・「野球の神様」の異名を取るベーブ・ルース(1895~1948年、当時39歳)が、ニューヨーク・ヤンキース所属選手として最後となる、古巣ボストン・レッドソックスとの試合に先発(結果は、5対0でレッドソックスの勝利)。
●1960年
・世界初の米海軍原子力空母“エンタープライズ”(排水量94,781トン)がニューポート・ニューズ港(バージニア州)で進水式。
●1969年
・ベトナム反戦活動家グループの7人が、1968年8月の民主党全国大会になだれ込んだ暴徒を扇動した容疑の審議開始。ベトナム戦争(1955~1975年)を推し進めるリンドン・ジョンソン第36代大統領(1908~1973年、暗殺されたケネディ第35代大統領を次いで、1963~1969年在位)率いる民主党政権に反発したもので、最短3ヵ月~最長4年の有罪判決。しかし、1972年の控訴審で逆転無罪。
●1976年
・「パトリシア・ハースト誘拐事件(注2後記)」の被害者であるパトリシア(当時22歳)に対して、1974年にシンバイオニーズ解放軍(SLA)が実行したサンフランシスコの銀行襲撃事件に加わっていた容疑で7年の有罪判決。1977年、ジミー・カーター第39代大統領(1977~1981年在位、当時52歳)の特別恩赦によって22ヵ月服役後に仮釈放。
●1996年
・包括的核実験禁止条約(CTBT、注3後記)が、国連総会で採択。但し、発効要件国(核兵器保有国の米国を含む8カ国)が批准を拒んでいるため未発効。
●2001年
・第43代大統領ジョージ・W.・ブッシュ(2001~2009年在位、当時55歳)が、9/11同時多発テロの首謀者ウサーマ・ビン・ラーディン(1957~2011年)及びイスラム過激派組織アルカイーダ(1988年設立)に関わった27の個人・組織の資産凍結命令を発令。
●2011年
・ロシアのドミートリィ・メドベージェフ第3代大統領(2008~2012年在位、当時46歳)が、ウラジーミル・プーチン首相(2008~2012年在位、当時58歳)に対して次期大統領への立候補を進言。この結果、プーチン氏は第4代大統領に返り咲き、その後の憲法改正もあって2期12年(2024年まで)在位、更に憲法再改正によってもう2期(2036年まで)在位となる可能性大。
●2015年
・サウジアラビアの聖地メッカ近郊の谷メナーで、イスラム教徒巡礼者による群衆事故(群衆雪崩)が発生。サウジ当局は犠牲者769人と主張しているが、『AP通信』集計では2,400人以上が犠牲。
●2019年
・米下院のナンシー・ペロシ議長(当時79歳、民主党)が、ドナルド・トランプ第45代大統領(2017~2021年在位、当時73歳)に対する弾劾手続きに着手。容疑は、職権乱用して、大統領選民主党候補ジョー・バイデン氏を貶めるためにウクライナ政府に捜査を依頼したとするもの。最終的には、当時多数派であった上院の共和党議員の反対に遭って弾劾は不成立。
●2020年
・トランプ大統領が、仮に民主党候補のバイデン氏が当選しても、平和裏の政権移行手続きは行わないと宣言。しかし、ミッチ・マコーネル上院共和党院内総務(当時78歳)は、大統領選勝利者が“2021年1月20日に大統領に就任する”ことになると諫める発言。
・2020年3月に救急救命士ブリオナ・テイラー(享年26)を射殺した3人の白人警官のうちの2人に対して、ケンタッキー州大陪審が不起訴とする決定をしたことに反発して、ルイビル(ケンタッキー州)やニューヨーク、フィラデルフィアで大規模デモが発生。
・フロリダ州検察は、全米プロフットボール(NFL)ニューイングランド・ペイトリオッツ(1960年設立、マサチューセッツ州本拠)オーナーのロバート・クラフト氏(実業家、当時79歳)を軽犯罪法違反で訴追することを断念。同州裁判所が、同氏のマッサージパーラーでの買春行為を収めたビデオを証拠品として採用することを認めなかったため。
(注1)ブラックフライデー:現在、こう呼ばれるのは“サンクスギビングデー(感謝祭、11月第4木曜日”翌日の金曜日。クリスマスセールの開始日でどこの商業施設も年最大の売り上げ(黒字)が期待できる日とされることから命名。元々は、1961年にフィラデルフィア(ペンシルベニア州)市警が、“警察官にとって、買い物客でごった返すため治安を守るのに多忙な一日”としてそう呼んだことが由来。
(注2)パトリシア・ハースト誘拐事件:1974年2月、新聞王と呼ばれたウィリアム・ランドルフ・ハースト(1863~1951年)の孫娘パトリシアが、SLA(共生解放軍、反資本主義・貧困層解放を掲げる左翼過激派組織)に誘拐された事件。その後、パトリシア自身がSLAに加盟し、仲間と共に同年4月にサンフランシスコの銀行を襲撃。
(注3)CTBT:宇宙空間、大気圏内、水中、地下を含むあらゆる空間での核兵器の核実験による爆発、その他の核爆発を禁止する条約。日本は他70ヵ国とともに1996年9月24日に署名、1997年7月8日に批准。
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